環境マネジメント

環境マネジメント

環境マネジメント体制

JFEグループは「グループCSR会議」のもと、JFEホールディングス社長を議長とする「グループ環境委員会」を設置し、環境目標の設定、達成状況のチェックおよびグループ全体の環境パフォーマンスの向上など、環境に関する諸問題の解決に取り組んでいます。また、事業会社・関連会社にも「環境委員会」を設置しており、グループ会社単位の取り組みも行っています。

JFEスチールは、本社および各事業所に環境管理部を設置し、管理レベルの維持・向上および環境負荷低減に取り組んでいます。また、活動を適切にマネジメントするため、全社単位では社長を委員長とする「地球環境委員会」を、事業所単位では「環境管理委員会」を設置しています。

JFEエンジニアリングは、社長をトップマネジメントとする体制を構築し、環境目標の設定や環境保全への取り組みを推進しています。年度末にはマネジメントレビューを行い、継続的な改善に努めています。また、「環境委員会」を設置し、傘下の「環境専門委員会」および「環境連絡会」を通じ、マネジメントシステムの維持・改善、グループ会社への指導、環境施策の立案・実施などを行っています。

ユニバーサル造船では、環境担当役員を委員長とする全社環境委員会において、全社の環境方針を策定するとともに、環境活動の実績を評価・フォローしながら、全社の環境改善活動を推進しています。また、各事業所では、事業所環境委員会を設置し、環境改善活動に取り組んでいます。

環境マネジメントシステムの導入状況

JFEグループ各社は、自主的・継続的に環境問題に取り組んでいくために、環境マネジメントシステムの国際規格ISO14001の認証取得を推進しています。生産拠点を有する3つの事業会社では、すべての拠点が認証を取得しています。また、関連会社を含め、定期審査や更新審査を受審し、認証を継続しています。

環境監査

JFEグループは、ISO14001に基づく環境監査と、環境管理の質の向上を図る内部監査を実施しています。ISO14001に基づく監査では、認証機関の監査に加え、外部機関の監査員養成教育を受講した環境管理関連業務経験者や内部監査員教育を受講した内部監査員による内部監査を実施しています。

JFEスチールでは、各事業所、グループ会社を対象に、本社監査部と環境管理部による環境監査を実施しており、2010年度は、水質管理とPCB管理を中心に監査を行いました。管理状況は良好でしたが、マニュアル類への法律の改正内容の反映が遅れているなどの軽微な課題があり、対応を実施しています。

JFEエンジニアリングは、事業所、国内工事サイトおよびグループ会社を対象に、環境法令の遵守状況のチェックを中心とする環境法令監査を実施しました。

ユニバーサル造船は、各事業所を対象とした外部認証機関による定期監査を受け、ISO14001の要求事項を継続的に改善していることを確認しました。今後とも、内部監査を継続し、環境管理活動を改善していきます。

環境教育

環境教育

JFEグループは、環境保全活動に取り組む企業風土の醸成をめざし、積極的な環境教育を行っています。各事業会社では、入社時や昇進時の研修プログラムや、階層別、職種別の環境保全活動教育など、各種の教育を実施しています。

JFEスチールは、規制の強化が進む環境関連法令の概要や法令遵守の徹底について繰り返し教育しています。また、公害防止管理者資格取得を励行しており、2010年度は、337名の受験を支援し、73名が合格しました。

JFEエンジニアリングは、社員およびグループ会社社員を対象に、環境一般教育(年3回)、環境関連法令教育(年3回)および環境内部監査員教育(年4回)を行いました。

ユニバーサル造船は、環境教育訓練計画に則り、事業所ごとに、入社時に環境教育を実施するとともに、管理者層の環境関連法についての研修や環境関連資格の取得および一般職員への環境保全教育を行いました。また、緊急時対応訓練として、海洋汚染防止訓練も実施しました。

さらに、JFEグループの全グループ会社社員を対象とした環境法令検討会を、外部講師を招き年2回開催しています。2010年度は7月と3月に開催し、土壌汚染対策法や廃棄物処理法の法改正への対応などをテーマに議論を行い、理解を深めました。

サプライチェーンマネジメント

JFEグループは、ライフサイクルアセスメント(LCA)の思想に立ち、サプライチェーンのさまざまな場面で環境負荷低減に取り組んでいます。各事業会社では、それぞれの事業・商品の特性を考慮し、取引先とも連携して環境負荷物質を低減する取り組みを進めています。また、関係法令や経団連「企業行動憲章」に定められた購買取引方針なども考慮し、資源保護、環境保全などへの配慮を怠らないことを購買取引の方針として取り組んでいます。

今後も、サプライチェーンの一員として、さらに取り組みを加速させていきます。

グリーン購入

JFEグループは、2002年に事務用品・生産部材・材料購入におけるグループ共通の「グリーン購入ガイドライン」を策定しています。

加えてJFEエンジニアリング、ユニバーサル造船では独自の取り組みを行っています。JFEエンジニアリングは、事業所ごとに事務用品のグリーン購入金額比率を管理指標として、2005年度から年度目標を立て活動しており、年度末に目標値の達成状況を評価し、目標値を修正してきました。現在では、取り組みの成果として活動が定着してきたため、目標値を一定値とし、活動を継続しています。

ユニバーサル造船は、環境負荷の低減に資する製品の調達の推進に努めており、文具、事務用品における再生品の積極的利用、再生コピー用紙の使用、省エネ型OA機器の導入などに積極的に取り組んでいます。

グループ会社のばいじん未測定事案について

2011年2月にJFEケミカル西日本製造所倉敷工場において、長年にわたるばいじん未測定が発覚しました。従来、製造部門の管理者が環境管理業務を兼務していましたが、本問題の発生を受け、製造部門から独立した環境管理室を新たに設置し、管理者・担当者も専任配置とすることで、独立性と指導力を備えた組織に変革しました。また、ばいじん測定の外部の計量証明発行機関への委託、社員への環境教育再実施など、再発防止のための徹底した改革を行いました。

環境会計

環境会計の考え方

JFEグループは、環境会計を導入し、環境保全コストおよび効果を算定・公表しています。当社グループは、JFEスチールを中心とした鉄鋼業が事業の中核であり、多くの生産設備などを保有する装置産業が主体となっています。これまでに、これら生産設備の高効率化や環境対策設備の導入によって、省エネルギーと環境負荷低減を実現してきました。これらの取り組みを、省エネルギー対策設備、環境対策設備の投資額として、また環境保全、環境負荷低減に要する費用を環境保全コストとしています。

設備投資の推移

JFEグループは、省エネルギーの推進、生産活動に伴う環境負荷の低減をめざし、技術開発の成果もふまえながら、積極的な設備投資を進めています。省エネルギー対策は、1990年以降の累計で4,160億円にのぼり、世界最高レベルのエネルギー使用効率を実現しています。また、環境保全投資は、1973年以降の累計で5,664億円に達しています。今後も、さらなる地球温暖化防止、環境負荷低減をめざし、設備投資を継続していきます。

環境保全コスト

2010年度の環境関連設備投資額は、306億円、また費用額は1,085億円でした。設備投資額では、省エネルギーなど地球温暖化防止への投資が167億円と最も多く、続いて、大気汚染防止に対して50億円、資源の有効活用と水質汚濁防止に対してそれぞれ41億円ずつの投資を行いました。

費用額は、大気汚染防止に関する費用が351億円、地球温暖化防止および工業用水の循環利用に関する費用がそれぞれ308億円、167億円となりました。また、環境関連の研究開発費用は53億円でした。

なお、全設備投資に占める環境関連設備投資の割合は約24%でした。昨年度は、排水関係、大気・粉じん関係の対策を重点的に実施しており、排水の水質安定化のための水処理設備能力増強や粉じん飛散防止のための集じん設備増強を実施しました。

環境保全コストの内訳

主な内容 2009年度 2010年度
投資額
(億円)
費用額
(億円)
投資額
(億円)
費用額
(億円)
マネジメント 環境負荷の監視・測定、EMS関連、環境教育・啓発など 2 24 1 28
地球温暖化防止 省エネルギー・エネルギー有効活用など 136 236 167 308
資源の有効活用 工業用水の循環等廃棄物管理など 119 182 41 167
その他(自社内発生物のリサイクル、廃棄物管理等) 35
環境保全 大気汚染の防止 44 380 50 351
水質汚濁の防止 41 95
その他(土壌汚染、騒音、振動、地番沈下の防止) 2 27
その他 賦課金など - 15 - 15
研究開発 環境保全・省エネルギー・地球温暖化防止のための技術開発 5 61 4 53
社会活動 自然保護・緑化活動支援、情報公開、展示会、広報など - 6 - 6
合計 306 904 306 1,085

ここに掲載している環境会計は以下の考え方に基づいて算出しています。
対象期間 : 2009年4月~2010年3月
集計対象 : コストは、JFEの製鉄所における環境関連投資および費用。ただし、研究開発については全社分としています。
※ 効果については推計に基づく「みなし効果」や「リスク回避効果」などは算定していません。
※ プロセス全体が従来に比べて省エネルギーとなった設備投資でも、老朽更新などほかに主目的がある場合は含めていません。

環境保全効果

環境保全コストの効果としては、地球温暖化防止に関してはCO2排出原単位の改善、資源の有効活用に関しては再資源化率の高位維持による最終処分量の削減を図っています。環境保全に関しても、水域環境、大気環境への汚染負荷物質排出の削減に取り組み、さらに排ガス、排水の法基準値遵守の安定達成によるコンプライアンス遵守にも寄与しています。

なお、環境保全コストの効果の金額換算としては、省エネルギー効果によるものとして約9億円と見積もっています。

省エネルギー投資累計額

環境保全投資累計額