2010年10月5日
  • 財団法人 JFE21世紀財団
  • JFEホールディングス株式会社

「JFE21世紀財団」
2010年度 大学研究助成 交付研究の決定について

財団法人JFE21世紀財団(理事長:馬田 一 JFEホールディングス(株)代表取締役社長)は、1990年の設立以来、21世紀の鉄鋼産業の振興および豊かな生活文化の形成への貢献を目的とする諸活動を通じて、JFEグループの社会的貢献を担う財団として発展してまいりました。(「財団の概要」はこちらを参照
 このたび本財団は、主要活動の一つである大学研究助成事業において、2010年度の助成金交付対象となる28件の研究(アジア歴史研究7件、技術研究21件)を選定いたしました。1件あたり助成金額は、「アジア歴史研究助成」150万円、「技術研究助成」200万円で、助成金総額5,250万円となります。来る12月1日にJFEスチール(株)本社において研究助成金贈呈式を行う予定です。

「アジア歴史研究助成」は2005年度に事業をスタートし、今年6年目になります。近年、経済の発展等で発言権と存在感を増した中国、韓国、モンゴル、インド、ASEAN及び中央アジア・西アジアまでの広範なアジア諸国と、21世紀に日本が共存共栄していくために、外交・通商・産業・文化・社会に対する予見・展望を通してアジアの人々の「ものの考え方」や「価値観・世界観」を、その形成過程から理解し、日本に対するVisionを提供するとの目的意識を持った大学研究者の研究を支援することを目的としています。
 「技術研究助成」は、「鉄鋼技術」と「地球環境・地球温暖化防止技術」に助成をしており、今年度は  21件に助成することとしました。「鉄鋼技術」は、日本が世界をリードする先端技術を有すること、また将来にわたり世界中の基礎産業の主要材料であり続けるために、「鉄鋼の製造プロセス・材料開発・鉄鋼関連技術」を対象に11件を選定し、「地球環境・地球温暖化防止技術」は、全世界で喫緊の課題である地球環境保全や地球温暖化防止に資する技術開発を対象として10件を選定しました。
 本年4月から6月にかけて、日本の国公私立大学と国公立研究機関に属する研究者を応募資格者として公募を行った結果、「アジア歴史研究」では、53大学等83件(国公立28大学48件、私立25大学32件、国公立研究機関3件)、「技術研究」では、69大学等191件(国公立50大学167件、私立14大学19件、国公立研究機関5件)の応募が寄せられました。
審査委員会(※)での厳正な審査・選考を経て 今年度は28件(アジア歴史研究7件、技術研究21件)に対する研究助成金交付を決定しました。
 なおこれにより、本財団による1991年度から2010年度までの大学研究助成における累計交付件数および助成金総額は、461件、9億680万円となります。

(※)「アジア歴史研究助成審査委員会」
委員長:片倉もとこ氏(国立民族学博物館名誉教授・国際日本文化研究センター名誉教授、本財団評議員)
委員:朱建榮氏(東洋学園大学教授)、染谷臣道氏(静岡大学名誉教授、比較文明学会会長)
「技術研究助成審査委員会」
委員長:野村寛氏(JFEスチール(株)代表取締役副社長)
委員:斯界の権威である大学教授・大学名誉教授6名とJFEグループ会社役員4名に委嘱 (委員名は非公表)

2010年度・大学研究助成の交付研究(一覧)(五十音順、敬称略)

1.アジア歴史研究助成 7件

今年度は83件と過去最大の応募があり、研究対象地域は今年も中国・朝鮮半島等の東アジアが大半でした。一方、アジアの広い地域をカバーする、東南アジア・南アジア・西アジア・北東アジア等その他地域を対象とする応募も増えました。本事業が助成対象とする「21世紀アジアに日本が共存・共栄するためのVision構築に資する研究」という趣旨に則り、今年度は下記7件を助成研究として選定しました。

赤坂 幸一 (九州大学 法学研究院・准教授)
「在日朝鮮・台湾人の法的処遇の憲政史的研究 ―衆議院所蔵文書による実証的研究」
陳 肇斌  (首都大学東京 法学系・教授)
「戦後中国エリート層の対外意識に関する基礎的研究」
堤 一昭  (大阪大学 大学院文学研究科・准教授)
「モンゴル帝国と中世グローバル化の研究」
坂野 良吉 (上智大学 文学部・教授)
「日中戦争への道程上における連携・抗争の岐路について」
保坂 俊司 (中央大学 総合政策学部・教授)
「インドにおけるヒンドゥ―・イスラーム融和思想の形成とその展開」
保城 広至 (東京大学 社会科学研究所・准教授)
「戦後東アジアにおける経済的「地域化」と政治的「地域主義」の通史分析」
村田 雄二郎 (東京大学 大学院総合文化研究科・教授)
「近代日中関係における清国公使館-日露戦争期を中心にして」

 

2.技術研究助成  計21件

今年度は合計191件の応募がありました。助成対象研究は、「鉄鋼技術研究」と「地球環境・地球温暖化防止技術研究」の2分野です。今年度は下記のように各11件と10件の研究を選定し、合計助成件数21件としました。

(1)「鉄鋼技術研究」 11件

応募された研究テーマ別内訳は、鉄鋼プロセス23件、鉄鋼材料38件、鉄鋼関連技術15件の合計76件でした。これらから鉄鋼プロセス研究5件、鉄鋼材料研究5件、鉄鋼関連研究1件の計11件を選定しました。

有山 達郎 (東北大学 多元物質科学研究所・教授)
「大型高炉の変動要因解析と物流安定化技術の検討」
井上 忠信 (物質・材料研究機構 材料信頼性萌芽ラボ・主幹研究員)
「結晶粒の形態と方位を制御した壊れにくい超高強度鋼の破壊挙動解明」
上田 幹人 (北海道大学 大学院工学研究院材料科学部門・准教授)
「亜鉛フリー化を目指したアルミニウム合金電解めっきによる鉄鋼材料の防食」
岡野 達雄 (東京大学 生産技術研究所・教授)
「核共鳴X線散乱の時間スペクトル解析による鉄中の水素誘起拡散の研究」
岸 利治 (東京大学 生産技術研究所・教授)
「高炉スラグ微粉末使用コンクリートにおける塩分侵入限界深さの存在検証と機構解明」
小橋 眞 (名古屋大学 大学院工学研究科・准教授)
「超軽量・高比剛性を有する鉄系フォーム材料の反応合成」
佐川 康貴 (九州大学 大学院工学研究院建設デザイン部門・助教)
「高炉スラグを高置換率で用いる環境負荷低減型コンクリートの熱帯・亜熱帯地域への 海外展開」
戸田 裕之 (豊橋技術科学大学 大学院工学研究科機械工学系・教授)
「3D/4Dマテリアルサイエンスの鉄鋼材料への展開」
中井 智司 (広島大学 大学院工学研究院・准教授)
「鉄鋼スラグの添加による藻場ブロックの性能向上とその要因の考察」
松浦 宏行 (東京大学 大学院新領域創成科学研究科物質系専攻・助教)
「Al-Ti脱酸生成物と固相内TiN析出の物理化学」
松尾 哲司 (京都大学 大学院工学研究科・准教授)
「磁区構造モデルを用いた電磁鋼板マルチスケール磁気特性表現と磁界解析への応用」

(2)「地球環境・地球温暖化防止研究」 10件

応募された研究テーマの内訳は、地球環境保全26件、地球温暖化防止64件、環境材料等25件の115件でした。これらから、地球環境保全2件、地球温暖化防止7件、環境材料等1件の計10件を選定いたしました。

伊藤 健一 (宮崎大学 国際連携センター地盤環境保全研究部門・特任准教授)
「合理的な重金属類土壌汚染対策のための土壌安全性簡易診断法の構築」
宇根本 篤 (東北大学 多元物質科学研究所・助教)
「超高純度水素製造のための水素分離セラミクス膜の開発と輸送特性評価」
勝又 健一 (東京工業大学 応用セラミックス研究所・特任助教)
「特異マクロ・ナノ構造を用いた自然模倣型水素生成材料の創製」
加藤 嘉英 (岡山大学 大学院環境学研究科・教授)
「結晶シリコン系太陽電池モジュール中シリコン材料のリサイクル処理プロセスの開発」
木村 好里 (東京工業大学 大学院総合理工学研究科・准教授)
「E21型(Fe,M)3AlC1-X化合物(M=Mn,Co,Ni)におけるC原子規則化制御と耐熱合金設計」
Sanjay PAREEK (日本大学 工学部建築学科・准教授)
「インドにおけるCO2削減を目的とした石炭灰による無焼成レンガ作製方法の検討」
島田 敏宏 (北海道大学 大学院工学研究院・教授)
「イオン液体を用いた二酸化炭素の電気化学的濃縮と還元法の開発」
鳥本 司 (名古屋大学 大学院工学研究科・教授)
「スパッタ蒸着法によるジングルベル型構造体の作製と電極触媒への応用」
成瀬 一郎 (名古屋大学 大学院工学研究科・教授)
「石炭によるオキシフューエル燃焼挙動の解明-地球環境制約の解決を目指して-」
原口 昭 (北九州市立大学 国際環境工学部・教授)
「底生ミドリムシ群集を活用した坑排水処理技術の新規開発」

「JFE21世紀財団」概要

名称:
財団法人JFE21世紀財団
設立:
1990年12月(旧川崎製鉄(株)が、創立40周年を記念して設立)
主務官庁:
経済産業省
資産:
20.6億円(内 基本財産16.2億円) (2010年3月末)
事業(2010年度) 事業費:
7810万円
  1. 大学研究助成(アジア歴史研究助成、技術研究助成)
  2. 鉄鋼に縁のある地域への貢献
     ①地域イベントへの協賛
     ②「海外子女文芸作品コンクール」協賛と優秀作品文集の小中学校への寄贈
  3. 情報の収集および提供: 各種財団出版物の寄贈
運営/組織(50音順、敬称略)
理事長 馬田 一 JFEホールディングス(株)代表取締役社長
専務理事 若林公平 JFEホールディングス(株)代表取締役副社長
理事 浅井滋生 名古屋大学名誉教授、JSTイノベーションプラザ東海館長
  數土文夫 JFEホールディングス(株)相談役
  新野幸次郎 元神戸大学学長、(財)神戸都市問題研究所理事長
  半明正之 JFEスチール(株)相談役
  福島久哲 九州大学名誉教授
  前田正史 東京大学教授
  山﨑敏邦 JFEホールディングス(株)監査役
  吉川 洋 東京大学教授
監事 谷上和範 公認会計士、新日本監査法人シニアパートナー
  石川良雄 JFEホールディングス(株)代表取締役副社長
評議員 石井邦宜 北海道大学名誉教授
  片倉もとこ 国立民族学博物館名誉教授、国際日本文化研究センター名誉教授
  岸本純幸 JFEエンジニアリング(株)代表取締役社長
  杉田亮毅 (株)日本経済新聞社代表取締役会長
  田中昭二 東京大学名誉教授、超電導工学研究所名誉所長
  中西元男 PAOS代表、早稲田大学広報室参与
  林田英治 JFEスチール(株)代表取締役社長
  山本寛斎 デザイナー・プロデューサー

以上

本件のお問い合わせは下記にお願い致します。
財団法人 JFE21世紀財団          Tel. 03-3597-4652
JFEホールディングス(株)総務部広報室  Tel. 03-3597-3842