2011年9月28日
  • 財団法人 JFE21世紀財団
  • JFEホールディングス株式会社

「JFE21世紀財団」
2011年度 大学研究助成 交付研究の決定について

財団法人JFE21世紀財団(理事長:馬田 一 JFEホールディングス(株)代表取締役社長)は、1990年の設立以来、21世紀鉄鋼産業の振興および豊かな生活文化の形成への貢献を目的とする諸活動を通じて、JFEグループの社会的貢献を担う財団として発展してまいりました。(「財団の概要」はこちらを参照
 このたび本財団は、主要活動の一つである大学研究助成事業において、2011年度の助成金交付対象となる27件の研究(アジア歴史研究7件、技術研究20件)を選定いたしました。1件あたり助成金額は、「アジア歴史研究助成」150万円、「技術研究助成」200万円で、助成金総額5,050万円となります。   来る12月1日にJFEスチール(株)本社において研究助成金贈呈式を行う予定です。

「アジア歴史研究助成」は、今年7年目を迎え、全国の人文系研究者からの応募が過去最大の95件となりました。研究助成の目的は、近年、経済の発展等で発言権と存在感を増した中国、韓国、モンゴル、インド、ASEAN及び中央アジア・西アジアに渡る広範なアジア諸国と、21世紀に日本が共存共栄していくために、アジアの人々の「ものの考え方」や「価値観・世界観」を、その形成過程から理解し、日本に対するVisionを提供するとの目的意識を持った大学研究者の研究を支援することにあります。
 「技術研究助成」は、「鉄鋼技術」と「地球環境・地球温暖化防止技術」を助成対象としており、財団創設時からの継続事業です。「鉄鋼技術」は、日本が世界をリードする先端技術を有すること、また将来にわたり世界の基礎産業の主要材料であり続けるために、「鉄鋼の製造プロセス・材料開発・鉄鋼関連技術」を対象に、「地球環境・地球温暖化防止技術」は、全世界で喫緊の課題である地球環境保全や地球温暖化防止に資する技術開発を対象としています。
 本年4月から6月にかけて、日本の国公私立大学と国公立研究機関に属する研究者を応募資格者として公募を行った結果、「アジア歴史研究」では、54大学等95件(国公立29大学58件、私立22大学33件、国公立研究機関4件)、「技術研究」では、58大学等152件(国公立(含高専)40校130件、私立16校20件、国公立研究機関2件)の応募が寄せられました。
審査委員会(※)での厳正な審査・選考を経て 今年度は27件(アジア歴史研究7件、技術研究20件)に対する研究助成金交付を決定しました。
 なおこれにより、本財団による1991年度から2011年度までの大学研究助成における累計交付件数  および助成金総額は、488件、9億5730万円となります。

(※)「アジア歴史研究助成審査委員会」
委員長:片倉もとこ氏(国立民族学博物館名誉教授・国際日本文化研究センター名誉教授、本財団評議員) 
委員:朱建榮氏(東洋学園大学教授)、染谷臣道氏(静岡大学名誉教授、比較文明学会会長)
「技術研究助成審査委員会」
委員長:野村寛氏(JFEスチール(株)代表取締役副社長) 
委員:斯界の権威である大学教授・大学名誉教授6名とJFEグループ会社役員4名に委嘱 (委員名は非公表)

2011年度・大学研究助成の交付研究(一覧)(五十音順、敬称略)

1.アジア歴史研究助成 7件

今年度は95件と過去最大の応募があり、研究対象地域は今年も中国・朝鮮半島等の東アジアが大半でした。一方、アジアの広い地域をカバーする、東南アジア・南アジア・西アジア・北東アジア等その他地域を対象とする応募も増えました。本事業が助成対象とする「21世紀アジアに日本が共存・共栄するためのVision構築に資する研究」という趣旨に則り、今年度は下記   7件を助成研究として選定しました。

礒崎 敦仁 (慶應義塾大学 法学部・専任講師)
「北朝鮮の冷戦終焉認識」
奥田 孝晴 (文教大学 国際学部・教授)
「東アジア共同体への道」研究:戦争責任、戦後責任における日独比較からの再構成」
川村 朋貴 (富山大学 人文学部・准教授)
「東南アジアにおける地域経済圏の史的研究:「ペナン商農会議所」からの接近」
田辺 明生 (京都大学 大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・教授)
「現代インドの総合史的研究―南アジア型発展経路とその今日的展開」
廣瀬 陽子 (慶應義塾大学 総合政策学部・准教授)
「コーカサスの紛争に関する歴史的考察」
劉 傑 (早稲田大学 アジア研究機構東アジア国際関係研究所・教授)
「東アジアの「歴史和解」に関する研究」
林 秀光 (慶應義塾大学 法学部・教授)
「政治学の視点からみた現代中国のメディア史―
―1950年代における私営メディアの「利用・制限・改造」をめぐって」

 

2.技術研究助成  計20件

今年度は合計152件の応募がありました。助成対象研究は、「鉄鋼技術研究」と「地球環境・地球温暖化防止技術研究」の2分野です。今年度は下記のように各10件の研究を選定し、合計助成件数20件としました。

(1)「鉄鋼技術研究」 10件

応募された研究テーマ別内訳は、鉄鋼プロセス16件、鉄鋼材料26件、鉄鋼関連技術16件の合計58件でした。これらから鉄鋼プロセス研究3件、鉄鋼材料研究5件、鉄鋼関連研究2件の計10件を選定しました。

伊東 正浩 (大阪大学 大学院工学研究科応用化学専攻・助教)
「酸洗廃液からの磁性鉄粉の作製と傾斜機能電波吸収材料への利用」
乾 晴行 (京都大学 大学院工学研究科材料工学専攻・教授)
「GA鋼板皮膜を形成する一連のFe-Zn系金属間化合物のマイクロピラー圧縮試験による物性解明-パウダリング抑制に最適な皮膜構造の解明に向けて-」
井上 純哉 (東京大学 大学院工学系研究科・准教授)
「ナノ界面組織制御による鋼/Mg合金の新規接合手法の構築」
岩井 一彦 (名古屋大学 エコトピア科学研究所・准教授)
「電磁振動による偏析低減」
北村 信也 (東北大学 多元物質科学研究所・教授)
「界面層制御による固体酸化物の溶融スラグへの高速溶解」
南部 将一 (東京大学 大学院工学系研究科・助教)
「鋼/化合物ヘテロ界面制御による超微細組織を有する新規鉄鋼材料の創成」
波多 聰 (九州大学 大学院総合理工学研究院・准教授)
「TEM-CTを活用した鉄鋼材料の三次元組織解析法の確立」
星野 欣也 (東京農業大学 教職・学術情報課程・准教授)
「丹生都比売(ニューツヒメ)神社所蔵、国宝“銀銅蛭巻太刀拵”と太刀の復元による鎌倉時代初期の作刀技術の実証的再現研究」
村田 純教 (名古屋大学 大学院工学研究科・教授)
「ラスマルテンサイト相の階層構造形成機構の解明とその組織発展過程」
矢吹 彰広 (広島大学 大学院工学研究院・准教授)
「ナノファイバーを用いた自己修復コーティングによる鉄鋼材料の防食」

(2)「地球環境・地球温暖化防止技術研究」 10件

応募された研究テーマの内訳は、地球環境保全29件、地球温暖化防止54件、環境材料等11件の94件でした。これらから、地球環境保全2件、地球温暖化防止6件、環境材料等2件の計10件を選定いたしました。

大橋 政司 (金沢大学 理工研究域環境デザイン学系・准教授)
「磁気冷凍システムで用いる環境負荷の小さい鉄系磁気冷媒の開発」
桶 真一郎 (津山工業高等専門学校 電子制御工学科・講師)
「集光式太陽光発電システムのレンズ面に生じる水膜・水滴が発電量に及ぼす影響の検討」
嶋崎 真一 (東北大学 大学院環境科学研究科・助教)
「電磁力間欠印加による溶融Siジェットからの太陽電池用均一径Si球の高速製造」
下山 裕介 (東京工業大学 大学院理工学研究科化学工学専攻・准教授)
「リチウム/空気電池における酸素選択性を有するイオン液体被覆カーボン正極の開発」
白井 孝 (名古屋工業大学 セラミックス基盤工学研究センター・准教授)
「マイクロ波技術による低環境負荷型セラミックスプロセスの研究開発」
白崎 伸隆 (北海道大学 大学院工学研究院環境創生工学部門・助教)
「吸着・凝集・膜分離を融合した次世代型ウイルス除去システムの開発」
陳 友晴 (京都大学 大学院エネルギー科学研究科・助教)
「テラヘルツ領域分光技術を応用した地質環境調査に関する基礎的研究」
西村 修 (東北大学 大学院工学研究科土木工学専攻・教授)
「鉄鋼スラグを用いて造成された海草藻場の炭素循環に関する基礎的研究」
松本 里香 (東京工芸大学 工学部・准教授)
「高出力因子を有する黒鉛化合物を用いた熱電変換モジュールの試作と評価」
丸田 薫 (東北大学 流体科学研究所・教授)
「温度分布制御マイクロリアクタによる大規模燃料の燃焼排出物生成初期過程の解明」

「JFE21世紀財団」概要

名称:
財団法人JFE21世紀財団
設立:
1990年12月(旧川崎製鉄(株)が、創立40周年を記念して設立)
主務官庁:
経済産業省
資産:
20.2億円(内 基本財産15.6億円) (2011年3月末)
事業(2011年度)事業費:
7710万円
  1. 大学研究助成(アジア歴史研究助成、技術研究助成)
  2. 鉄鋼に縁のある地域への貢献
     ①地域イベントへの協賛
     ②「海外子女文芸作品コンクール」協賛と優秀作品文集の小中学校への寄贈
  3. 情報の収集および提供: 各種財団出版物の寄贈

運営/組織(50音順、敬称略)
理事長 馬田 一 JFEホールディングス(株)代表取締役社長
専務理事 石川 良雄 JFEホールディングス(株)代表取締役副社長
理 事 浅井滋生 名古屋大学名誉教授、
JSTイノベーションプラザ東海館長
  新野幸次郎 元神戸大学学長、(財)神戸都市問題研究所理事長
  福島久哲 九州大学名誉教授
  前田正史 東京大学教授
  山﨑敏邦 JFEホールディングス(株)監査役
  吉川 洋 東京大学教授
監 事 谷上和範 公認会計士、新日本有限責任監査法人シニアパートナー
  岡田伸一 JFEホールディングス(株)専務執行役員
評議員 井口 学 北海道大学名誉教授
  片倉もとこ 国立民族学博物館名誉教授、
国際日本文化研究センター名誉教授
  岸本純幸 JFEエンジニアリング(株)代表取締役社長
  杉田亮毅 (株)日本経済新聞社取締役会長
  數土文夫 JFEホールディングス(株)相談役
  林田英治 JFEスチール(株)代表取締役社長
  三島良直 東京工業大学教授
  山本寛斎 デザイナー・プロデューサー

本件のお問い合わせは下記にお願い致します。
財団法人 JFE21世紀財団          Tel. 03-3597-4652
JFEホールディングス(株)総務部広報室  Tel. 03-3597-3842