1998年10月15日
川崎製鉄株式会社
三菱マテリアル株式会社

川崎製鉄・三菱マテリアル 共同の廃棄物ガス化溶融事業について

川崎製鉄(社長:江本寛治)と三菱マテリアル(社長:秋元勇巳)は、このたび、ガス化溶融技術「サーモセレクト方式」について共同事業契約を結び、国内における同方式の強力な普及を目指すことに合意いたしました。

現在、環境問題が国内外を問わず解決すべき大きな課題となっており、とりわけ廃棄物処理は、ダイオキシンの排出、焼却灰等の二次副生物の処理の点で大きな問題点を抱えています。

これを解決する方法として、従来の焼却法に代わり、ガス化溶融プロセスが注目されており、21世紀の廃棄物処理の主流になるものと期待されています。

川崎製鉄が昨年11月、スイス・サーモセレクト社より技術導入した「川鉄サーモセレクト方式」は、廃棄物を再資源化してリサイクルするとともに、ダイオキシンを除去するのではなく発生そのものを抑制するという画期的なガス化溶融プロセスです。サーモセレクト社の実績としては、既にイタリアでプラントが稼動しているのをはじめ、ヨーロッパを中心に数件の採用が決定しております。また日本では川崎製鉄が、現在川崎製鉄・千葉製鉄所構内に建設している日量処理能力300トンの国内第一号機で、99年度に実証試験を行い、2000年度からのプラント販売を計画しております。

川崎製鉄と三菱マテリアルは「サーモセレクト方式」について、製造・販売、および廃棄物処理事業など、広い分野で協力していくことに合意し、以下の共同事業契約を結びました。

  1. サーモセレクト法の製造・販売・使用に関する国内の非独占的権利を、川崎製鉄は三菱マテリアルに再実施許諾する。
  2. 上記の国内第一号機を利用して廃棄物処理の共同事業を行う。川崎製鉄が75%、三菱マテリアルが25%を出資して廃棄物処理事業会社を設立し、実証試験終了後に同設備を買い取って廃棄物処理事業にあたる。
  3. 両社が各々50%を出資して企画会社を設立し、市場調査、PFI(*)事業の検討や、販売促進に関する企画等を行う。

  4. (*)PFI:プライベート ファイナンス イニシアチブ。民間資金を活用した社会資本整備。

川崎製鉄にとりましては、サーモセレクト方式に関し国内のパートナーができたことにより、同方式の国内における普及にはずみをつけることが期待できます。

一方三菱マテリアルにとりましては、廃棄物ガス化溶融事業参入にあたり、初期投資の抑制と短期間での参入が可能となるとともに、国内第一号機の建設・操業への参加により、事業推進に必要な各種ノウハウの取得も可能となります。

両社は素材産業として、それぞれ鉄鋼業界、および非鉄金属・セメント業界において、長い間環境問題に積極的に取り組んでまいりました。そこで培ってきた技術は、ガス化溶融プロセスの導入に直接役立つだけでなく、両社の素材製造技術・プロセスを活用することにより、処理過程で再資源化されたガス・メタル・スラグ・水酸化物等の二次副生物の完全利用の面でも大きく前進することになります。

また、両社が持つ全国各地の拠点での様々な活動を通じて、サーモセレクト方式を活用した環境事業に積極的に取り組んでまいります。


[ご参考]

1.サーモセレクト方式 スイスのサーモセレクト社から導入した廃棄物ガス化溶融技術で、特長は以下のとおり。
(1) 環境への影響を極限まで削減 ・発生ガスの高温処理・急速冷却により、ダイオキシンについては、発生そのものを抑制し、厚生省の新基準の約100分の1と、ほぼゼロに近い
・同時に塩化水素、窒素酸化物、硫黄酸化物の排出量も大幅に低減
(2) 廃棄物の完全再資源化 燃料ガス、スラグ、メタル、混合塩、硫黄、再利用水などに完全再資源化 (3) あらゆる廃棄物の処理が可能 一般廃棄物のほか、シュレッダーダスト、医療廃棄物、下水汚泥等、産業廃棄物にも適用可能 (4) 省スペース、コストミニマム コンパクトな設備で建設コストが低減でき、併せてランニングコストも大幅削減が可能
2.サーモセレクト社(Thermoselect S.A.) 本社:スイス・ロカルノ(Locarno)市
社長:J.Riegel
設立:1990年
3.国内第一号機 能力:300t/日(150t×2基)
立地:川崎製鉄・千葉製鉄所内(千葉市中央区)
完成:99年4月の予定
稼動:99年度に実証試験を行い、同年度中に正式稼動

以 上

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