Press Release

2001年 7月 6日

NKK福山製鉄所 微粉炭吹き込み好調
6月度銑鉄1トン当り210kgを達成



 NKK福山製鉄所(専務 岸本純幸所長)では2001年6月度、出銑比2.04t/日・m3の高生産率下で全高炉の微粉炭吹き込み比が銑鉄トン当り200kgを越え全炉平均210kgを記録しました。
 また、操業は極めて安定に推移して出銑中シリコンも全炉平均で世界最低レベルの0.24%がキープされ、銑鋼一貫のコスト合理化の推進に大きく寄与しています。
 高炉各社は、鋼材価格の低下による収益悪化を製造コスト合理化の推進により打ち消すべく努力しています。福山製鉄所では年間粗鋼量1000万トン生産体制でコークス製造能力が不足しているため、高炉へ安価な一般炭を直接吹き込み、コークス使用量を低減する微粉炭吹き込み量の増加が、製銑部門コスト合理化の決め手となっています。
 また、製鋼工程ではゼロスラグプロセスの高稼働率維持が求められており、低出銑シリコンをキープした微粉炭多量吹き込みの技術開発が、銑鋼一貫コスト合理化のターゲットなのです。
 NKK福山製鉄所では、従来から高炉への高微粉炭吹き込み技術の開発を積極的に推進してきており、1998年6月には、第3高炉で現在の単基高炉での世界記録である266kgの吹き込みを樹立しています。当所では、さらなる全稼動高炉に対する総微粉炭吹き込み能力の向上を目指して、昨年の11月に全高炉への微粉炭吹込み能力増強工事を総工費25億円で実施し、時間当たり微粉炭粉砕・吹き込み能力が、190トンから世界最大規模の260トンとなりました。
 その後、従来から培った高炉微粉炭吹き込みの操業技術を、さらに改良発展させるとともに、この設備を最大限に活用する改善を継続し吹き込み量を順次アップしてきました。6月の実績は4基の高炉が稼動する単一製鉄所において初めて、銑鉄トン当たり200kg以上の高微粉炭吹き込みを達成し、全稼働高炉合計の時間当り微粉炭吹込み量も271トンの世界最大量を記録したこととなりました。
 高炉への微粉炭吹き込みとは、安価な一般炭を粉砕し、下部の羽口から熱風とともに高炉内に吹き込むことによりコークス使用量を低減する操業です。
 高炉各社は、

  1. コークス使用量削減によるコスト合理化
  2. コークス炉の稼働率低下による炉寿命延長
  3. コークス製造時に使用する乾留熱量の削減による省エネルギー
を目的として吹き込み量の増加を目指しています。
 しかし、高微粉炭吹き込みは、特に高出銑比操業下では高炉の安定操業を阻害し、さらに、炉熱の制御が難しくなり溶銑中シリコンが上昇する傾向となります。
 今回の技術的改良点は、以下のとおりです。

(1)微粉炭燃焼率向上技術
  ●高燃焼率微粉炭ランスの開発
 羽口部に吹き込まれる微粉炭と熱風との混合を強化した高微粉炭吹き込み用ランス。NKKが独自開発した従来の偏芯ダブルランスを、さらに改良を加えた新型ランスを採用しました。
●微粉炭粉砕制御技術の開発
 羽口部での燃焼挙動の検討から高微粉炭吹込みに適した微粉炭粒度の見極めを実施。品種により硬さの異なる石炭を、所定の粒度に精度良く粉砕できる粉砕システムを開発しました。

これらにより、微粉炭多量吹き込み下においても、その燃焼率が大幅に向上しました。

(2)装入物分布制御技術(NEW-CFC:新センター・フィード・コークス)
    高炉の中心部に粒径の大きな強度のあるコークスを効率良く装入できる装入物分布制御技術。福山製鉄所独自で開発した技術で、現在はNKK全高炉に適用しています。これにより、高炉中心部のガス流れを安定させ、さらに補助分配装置を使って、微粉炭多量吹き込みに適した装入物分布・ガス流分布の造り込みが可能となりました。
 さらに、高炉炉芯部の通気・通液性が改善されることにより安定操業の維持、低出銑シリコンにも効果があるものです。

(3)高品位安価コークス製造技術
   コークスに使用する十数種類の石炭を特徴によって分類し、その分類毎に配合・粉砕する系列別粉砕技術を開発。これにより、安価な石炭でも高微粉炭吹込み操業に適した粒径が大きい、強度のあるコークスを製造することが可能となりました。

 なお福山製鉄所では、銑鋼での酸素使用上方弾力性確保などを目的として、上期末に50千Nm3/hの空気分離機を増設完工させます。各高炉ではこの酸素余力を有効に活用して、さらなる微粉炭吹込み量の増加を図る計画で、10月以降のターゲットは銑鉄トン当り220kgを予定しています。

【添付資料】

photo
福山製鉄所高炉全景

以 上


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 N K K  秘書部広報企画グループ  TEL 03-3217-2431 

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