Press Release

 2001年12月20日

固体酸化物形燃料電池(SOFC)小型システム
−加FCT社との商用化に関する提携について−



 当社はこのたび、カナダ フュエル・セル・テクノロジーズ社[Fuel Cell Technologies Ltd.(以下FCT社)](本社;カナダ オンタリオ州、社長;ジョン・スタナード)と、出力50kW以下の家庭用・小規模事業所用SOFC(固体酸化物形燃料電池)発電システムの商用化に関する提携を実施することで合意致しました。当社はこれを契機に、日本を含む東アジアにおける同システムの将来の事業化に向けたマーケッティングおよび同システム普及に向けての開発促進の目的で、日本での評価試験や燃料多様化試験の実施を検討してまいります。

 FCT社は、かねてからシーメンス・ウエスチングハウス社のセルを用いた小型発電システムの開発を行ってきており、現在、高性能5kWシステムの早期商品化に邁進しております。当社は出力250kW以上の規模のシステム開発を進めているシーメンス・ウエスチングハウス社と既に提携しており、今回のFCTとの合意はその延長線上にあるもので、当社のSOFC開発戦略におけるグローバル・アライアンスの一環と位置付けています。本合意により、当社は、数kWの小型からMWクラスの大型までのSOFC発電システムフルラインアップ化が可能になりました。

 燃料電池は、燃料の持つ化学エネルギーを直接、電気エネルギーに変換する技術で、従来の内燃機関を用いた発電設備では得られない高効率で環境適合性の高い発電を実現します。燃料電池は、電解質の違いにより、PAFC(りん酸形)、PEFC/PEM(固体高分子形)、MCFC(溶融炭酸塩形)、SOFCなどに分類されますが、中でもSOFCは最も高い発電効率を得ることができ、また、耐久性にも優れています。
 NKK/FCT社のSOFCの持つ特長は以下のとおりです。
1. 高効率発電
   シーメンス・ウエスチングハウス社のセルの採用による高効率発電。NKK/FCT社5kWシステムの最高発電効率は48%にも達します。これは同出力クラスの固体高分子形燃料電池やガスエンジンに比較して圧倒的な高効率であると同時に、数10MW級のガスタービン複合発電システムと比較しても遜色ない高効率です。温水による排熱回収も可能で、総合効率は80%に達します。
2. 優れた環境特性
   窒素酸化物および硫黄酸化物の排出が極少。環境負荷が低いので、環境規制の厳しい都市部へも設置が可能です。
3. シンプルな構造
   高温作動のため、発電モジュール内部での燃料改質が可能。従って、外部改質装置を必要とせず、構造がシンプルです。

 以上のような特長から、数kWの小型発電設備でも大型火力発電所を上回る発電効率を実現できるだけでなく、分散発電システムとして消費地に設置することで送電ロスを軽減できる上、オンサイトでの熱利用も可能なため省エネルギー性が高く、二酸化炭素の排出削減に大いに貢献します。

 小型SOFCシステムはDME(ジメチルエーテル)などの新しい燃料を用いた発電試験をする場合にも最適なツールとなります。当社はDMEの普及に尽力すると共に、DMEを用いたSOFC技術についても実用化を目指します。

 当社はグループ中期経営計画における成長戦略として環境ソリューションビジネスを展開することをあげており、今後とも環境・エコエネルギーに関するあらゆる問題をトータルで解決するビジネスを総力を挙げて推進していきます。


【FCT社の概要】

社長  ; ジョン・スタナード(Dr. John Stannard)
本社  ; カナダ オンタリオ州 キングストン
   
事業概要; FCT社は、燃料電池システム開発会社で、小型のSOFC事業を柱とする。
小型SOFCは熱電併給システムで、家庭や小規模事業所が市場。FCT社は、アルミニューム・空気電池開発の世界的リーダー企業でもあり、無人小型潜水艦用電源や気象観測所用電源の生産を行っている。

【参考資料】


以 上  


本件に関するお問い合わせは下記にお願いいたします。
NKK 秘書部広報企画グループ
TEL. 03-3217-2431


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