Press Release

 2002年 2月22日

福山製鉄所厚板工場 連続式加熱炉 「蓄熱式バーナを用いた省エネシステム」本格稼動



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福山厚板工場 連続式加熱炉 蓄熱式バーナ
 このたび、当社福山製鉄所(所長:小畠達雄専務)において、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「平成12年度 先導的エネルギー使用合理化設備導入モデル事業」により、環境調和型「蓄熱バーナ」と世界最強のTMCPシステムとを強化・連動した省エネ型厚板工場を本格稼動させました。

 昨年11月末に、加熱炉の大幅な省エネルギーと鋼材の均一加熱を目的として、厚板工場の#1、#2連続式加熱炉にNEDOモデル事業により、「鋼材の高均熱・高効率トータル加熱制御システム」を導入し、その後の試運転も順調に推移した結果、所定の効果を確認した為、このたびの本格稼動に入ったものです。

 今回の改造工事で実施した「鋼材の高均熱・高効率トータル加熱制御システム」では、加熱帯のすべてと予熱帯の一部に限界熱回収と超低NOx燃焼を両立した「環境調和型蓄熱式バーナ」を採用し、既存の均熱帯オープンラジアントチューブ方式との組合せにより900〜1300℃の広範囲に渡る均一加熱性を向上させました。すなわち、蓄熱式バーナでは、高温の火炎を高速で噴出するためスキッドの背面まで燃焼ガスを拡散させることが可能なため、炉幅方向ガス温度分布を平坦化しより均一な加熱が可能になりました。その結果、改造前の加熱炉に比べ、鋼材の均一加熱を維持しつつ大幅な省エネルギーと環境規制値を大幅に下回る低NOx燃焼を実現しました。
 (参考:加熱炉本体の改造工事は、石川島播磨重工業(株)が施工)

 厚板工場では、すでにバッチ式加熱炉に蓄熱式バーナを導入済で、今回連続式加熱炉に蓄熱式バーナを導入したことで、全ての加熱炉に蓄熱式バーナが導入されました。

 今回の改造工事で採用した技術には次の特徴があります。

  1. 蓄熱式バーナは、当社が日本ファーネス工業(株)[本社横浜市、田中伸一社長]と共同で開発したもので、高温空気燃焼バーナにセラミックハニカム蓄熱体を一体化してコンパクト化したバーナです。これまで多くの加熱炉に採用され、省エネルギーと超低NOx燃焼の両立が実証されています。
  2. 改造前のサイドバーナ取り付け位置にコンパクトな蓄熱式バーナを交換設置することで、改造範囲を最小限にしつつ鋼材の高均熱・高効率加熱を実現しました。

 これにより、改造前の加熱炉では、金属式空気予熱器での予熱空気温度が700℃程度であるのに対し、改造後は高効率廃熱回収により最高1250℃もの高温予熱空気が得られるため、燃料消費量を原油換算値で3000kl/年以上削減できる見込みです。また、製鉄所副生ガス燃焼において、1200℃以上の高温予熱空気の燃焼下でも、排出の法基準を大幅に下回る低NOxレベル40ppmを実現しました。このように、大幅な省エネルギーと超低NOx燃焼の両立により、環境に優しい加熱炉を完成しました。

 いっぽう当社では、高施工、高強度、高靭性並びに短納期というお客様の商品ニーズに応えるべく、TMCP技術を推進して参りました。

 今回、蓄熱バーナ式加熱炉、ワークロールシフト高形状制御ミルおよび全面均一強冷却のSuper-OLACといった加熱から冷却にいたる一貫した高精度均一温度制御を特長とする世界最強のTMCP設備・システムを更に強化されました。これにより、厳しい低温靭性が要求される液化天然ガスタンクやLPG船低温用鋼板のTMCP製造では、特に大きな効果が得られました。すなわち、従来、極低温加熱で長時間の均熱を要していましたが、蓄熱バーナ式加熱炉の導入により均熱時間の大幅な短縮が達成され量産対応が可能となりました。

 当社は、これからも、お客様の商品ニーズにお応えすると同時に、最高水準のエネルギー効率の追求と地球環境負荷の低減に貢献すべく新技術の適用拡大を推進して参ります。

【参考資料】


以 上


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