Press Release

 2002年 7月 3日

世界初 自動車業界で新たなビジネスモデルがスタート
〜NKKの疵部マーク付コイルがトヨタ自動車(株)殿で正式採用〜



 当社は、このたびトヨタ自動車(株)殿から、3チャンネル偏光式表面検査装置「デルタアイ」による品質保証システムを活用して疵部にマーク表示したコイルの正式採用をいただきました。これは新しい品質保証の考え方に基づいた「自動車メーカーと鉄鋼メーカー一貫でのトータルベスト」を実現する新しいビジネスモデルです。昨今、製造業全体が問われている「環境との調和」という課題に対して、トヨタ自動車(株)殿の技術開発をも含めた積極的な姿勢とNKKの高度な品質保証機器技術が結び付いて実現に至りました。

 従来の品質保証の考え方は、需要家に不具合となる部分は、鉄鋼メーカーで除去して出荷するというものでした。しかしながら、自動車外板用鋼板に代表されるような、高度な品質を要求される商品を安定的に製造・供給していく場合、この考え方では、近年の生産技術共通の課題でもある「品質保証強化にともなう資源、エネルギーの浪費」という相反する側面がクローズアップされてきました。

 このたび当社が提案した新しい品質保証の考え方は、当社の優れた表面検査装置により自動検出された微小疵部にマーキングを施し出荷し、需要家にてマーキング部分を除去するという需要家と鉄鋼メーカーが協力して実現させるものです。従来の考え方にとらわれず、需要家と鉄鋼メーカーが一体となって、もの作りにおけるムダをなくそうとの発想のもとに生まれたものです。この考え方に基づき、「自動車メーカーと鉄鋼メーカー一貫でのトータルベスト」を実現し、かつ地球資源の有効利用に貢献できる「環境にやさしい」ビジネスモデルを構築いたしました。

 本ビジネスモデルには、以下のような特徴があります。

  1. 鋼板コイルの大単重化が可能になります。鉄鋼メーカーでは、疵部の除去作業に伴う鋼板の切捨てロスが減少します。また、お客様においても、鋼板コイルの大単重化により納入コイル本数を低減できるため、鋼板トップ、エンド部での切捨てロスが減少し、資源の有効活用に貢献できます。
  2. 納入コイル本数を低減できるので、梱包や搬送にかかる資材やエネルギーが相対的に低減できます。
  3. 納入コイル本数を低減できるので、お客様での剪断工程でのハンドリング作業の低減が可能となり、能率、稼働率の向上に寄与できます。

 このビジネスモデルを実現するためには、お客様にとって問題となる疵のみを確実に検出しマーキングを施す技術が必要です。NKKのデルタアイはそれを可能とする高性能表面検査装置で、その優れた性能と本技術活用による新しいビジネスモデルの構築が評価され平成13年度の大河内記念技術賞も受賞しています。

 当社はデルタアイを使用したこの品質保証システムの第1号機稼働(1999年福山製鉄所第2溶融亜鉛めっきライン(CGL)に設置)以来、トヨタ自動車(株)殿に疵部マーク付コイルのテスト出荷を続け、効果の確認を進めてまいりました。トヨタ自動車(株)殿は納入されたコイルのマーキング部分の自動検出、除去等の技術開発までも実施され、疵部マーク付コイルの効果を積極的に評価いただきました。そしてこのたび、疵部マーク付コイルが正式に規格化され、ご採用いただくことになりました。

 当社は今春、この品質保証システムの第2号機を福山製鉄所第3溶融亜鉛めっきライン(CGL)に、さらには第3号機を福山製鉄所第4連続焼鈍ライン(CAL)に設置致しました。これにより、当社は主力の表面処理ラインと連続焼鈍ラインに疵部マーク付コイルの出荷体制を完備致しました。

 今回のトヨタ自動車(株)殿での疵部マーク付コイルのご採用を契機に、このビジネスモデルがその「トータルベストの実現」と「環境にやさしい」との観点から、今後ますます広がって行き、「デファクトスタンダード化」するものと期待しています。

 当社は今後とも、更なる製造技術の向上とデルタアイに代表される高度な品質保証機器の活用により、益々高度化していくお客様の品質要求にお応えしつつ、最高の商品を提供させて頂く所存です。

【参考資料】


以 上


本件に関するお問い合わせは下記にお願い致します。
NKK 秘書部広報企画グループ
TEL. 03-3217-2123


戻る



  Copyright (C)2002 NKK Corporation. All Rights Reserved.  ご利用に当たって