Press Release

2002年12月 9日
 NKK[日本鋼管株式会社]

上下部一体橋梁による急速立体交差化工法の開発について


 当社は、このたび都市部交通のボトルネックとなる交差点、踏切の立体化において、大幅な工期短縮ができ、道路交通や周辺環境への影響の少ない狭隘地での施工が可能な工法を開発しました。
 これまで、都市部の交差点立体交差化等の工事では、工事に伴う交通規制により新たな交通渋滞が発生し、また、制約条件の厳しい場所での施工となることから、施工期間が長期に及び、工事に伴う道路交通への影響も長期間にわたります。更に、工事に伴う振動・騒音等により、長期間にわたり周辺住民の生活環境に影響を及ぼすこととなります。
 今回開発した工法は、既に基本的な設計法や施工方法が確立されている要素技術を中心としながら、基礎を含めた橋梁システム全体として、軽量化、プレハブ化を念頭に構造の合理化を図ることで、効率的な施工法として再構築したものであり、以下の特長があげられます。

  1. 橋梁部には上下部一体構造としたラーメン橋形式を採用することにより、耐震性および経済性の向上ができ、さらに都市景観との調和にも配慮できます。


  2. 主桁、橋脚、フーチングはすべて鋼製のブロックプレキャスト化とすることで、現地での組立期間を極力短縮できます。


  3. 基礎杭として回転貫入鋼管杭「つばさ杭」やねじ込み式マイクロパイル※1を採用することにより、無排土施工、低騒音・低振動施工が可能となり、さらにセメントミルクを使用しないため地下水の汚染や産廃等の問題も生じません。


  4. 基礎部の接合方法に、鋼製フーチングを基礎杭杭頭部へ直接埋め込む工法「NKKいちいち基礎工法」を採用することにより、オープン掘削施工が可能になり、コスト削減および工期短縮が図れます。


  5. 基礎部の施工と並行して、交差点を避けた最少の作業占有領域内で上下部一体橋梁の一体組みを行うため、車線規制の必要がありません。


  6. 施工手順は次のとおりです。@交差点を挟む両側で一体組みした橋梁部は、エアーキャスター※2とリフターにより一括で持ち上げ、運搬し、接合します。そのとき同時に、橋脚部は施工済みの基礎杭に差し込み、その後コンクリートで一体化します。Aこれら閉合作業は1晩4時間程度で施工できる為、交差点の交通規制を大幅に短縮できます。B交差点部の施工後、車線規制を行わずに残りの橋梁および盛土部分を施工します。

 この工法の採用により、現場施工期間を3ヶ月程度に短縮し、かつコストを従来の10%程度減少できると予想しています。
 これを機に、当社では今後関連する公共企業体などへの提案営業を行っていきます。

※1 回転貫入鋼管杭「つばさ杭」およびねじ込み式マイクロパイル
当社と(株)鴻池組などが共同開発した「つばさ杭」、「ねじ込み式マイクロパイル」は、鋼管杭の先端等に、回転貫入を容易にする翼を設けており、この翼が大きな先端支持力を得る役割を果たしています。耐震性能が優れた鋼管杭に、大きな先端支持力によるコスト削減と、低騒音、無排土施工による環境対策が加わった、基礎杭です。

※2 エアーキャスター工法
エアーキャスターは、ホバークラフトの様に圧縮空気を床面に吹き付け、トーラスバックと床の隙間に空気の薄い膜を形成させることにより、摩擦係数を0.003程度までに低減でき、移動を容易にするものです。
従来の橋体移動には台車が考えられますが、軌条設備や重量台車設備が必要であり、自走台車では経済性の面で問題があります。一方、エアーキャスター工法は橋体支持架台の下にエアーキャスターをセットし、圧縮空気で浮上させて移動させるため、軌条設備が不要であり、移動するための力が非常に小さいため、簡易な設備で可能になります。
当社では日本道路公団より受注した駒瀬川橋の送り出し架設に、国内で初めてエアーキャスター工法を適用し、終了しております。

エアキャスター側面図


エアキャスター

以 上


[参考資料]



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 NKK秘書部広報企画グループ  TEL 03-3217-2138

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