Press Release

2002年12月17日
 NKK[日本鋼管(株)]

【世界初】カーボンナノチューブが繊維状に密集した超高純度テ−プ状物質の合成に成功


 当社はこのたび、カーボンナノチューブ(以下CNT)が繊維状に密集した"超高純度のテ−プ状物質"の合成に世界で初めて成功いたしました。
 このテ−プ状物質は、幅2〜5oの薄い膜状で、任意の長さのものを連続的に合成することができます。テ−プを構成するCNTは、炭素原子が六角網面状にずらっと並んだシートが丸まって出来た筒が複数同心円状に重なっている多層タイプのもので、これら無数の多層CNTが複雑に絡み合って薄い膜状テ−プを形成しています。テ−プ裏面には、原料の炭素材料が一部に薄く付着しているものの、その他の部分は、ほぼ100%のCNTから成る超高純度CNTテ−プです。

 現在CNTの合成方法としては、アーク放電法と気相成長法(CVD)が多く用いられています。一般にCVDは大量合成に向く方法とされていますが、合成後そのままではCNTの結晶性が低く、用途によっては合成後に熱処理等が必要です。また、従来のアーク放電法で合成されたCNTは、合成後の結晶性が優れているため熱処理等を施さなくても十分な特性が得られますが、そのままでは純度が低いことから回収された煤や電極堆積物の中からCNTを分離・収集する精製処理が必要で、生産性が低くなるという課題がありました。

 このたび当社が合成に成功した超高純度CNTテ−プは、当社の溶接用アーク放電現象を研究しているグループが、CNTが著しく長く成長する放電条件を発見し、テ−プ状物質の合成に成功したもので、以下の優れた特徴をもっています。

  1. 純度がほぼ100%であるため、回収後の精製処理が不要。
  2. テ−プ状物質は、薄い膜状で任意の長さに合成でき、かつ、しなやかに曲る性質(可撓性−かとうせい)と取り扱いに十分な強度を有しているため、多様な分野への応用が期待できる。

 また、アーク放電法を用いたテ−プ状物質の合成装置は、通常の溶接電源を使用できる等、比較的簡素で連続合成も可能なため、低コストでの量産製造が見込めるプロセスです。
 当社は今後、この超高純度CNTテ−プの外部へのサンプル提供などを通じて、材料評価や市場性評価を行い、その上で量産化を含めた今後の展開を検討してまいります。

以 上


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 NKK秘書部広報企画グループ  TEL 03-3217-2123

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