従業員とともに

JFEグループ企業行動指針

8.人権の尊重

社会の人々、従業員を個として尊重し、企業活動において一切の差別を行わない。

9.働きがいのある職場環境

従業員にとって魅力に富み、安全で働きがいのある職場を提供する。

人権の尊重

JFEグループは、一人ひとりの人権を尊重することは企業の社会的責任であるとともに経営基盤の一つであると考え、グループ一丸となって人権意識の向上に取り組んでいます。具体的には、①各社において人権啓発担当者の設置、②社内における各種人権啓発研修の実施、③就職の機会均等の保障と公正な人事管理の推進、などに取り組んでいます。
 なかでもセクシャルハラスメントやパワーハラスメントなどのハラスメントの防止については、就業規則で規定するとともに、研修の実施やポスター掲示、事業所ごとの相談窓口の開設(男女複数)などを実施しています。さらに、毎年の人権週間では役員メッセージを含む人権週間リーフレットの配布や人権標語の募集などを行っています。

相談窓口のポスター
相談窓口のポスター

人材の確保と育成

JFEグループでは、従業員の大幅な世代交代に対応し、優秀な人材の確保と人材育成の充実に重点を置き、グループの総力を挙げて取り組んでいます。

●テクニカルエキスパートによる円滑な技能継承

JFEスチール JFEスチールでは輸出や海外事業の拡大に対応するため、するため、グローバル人材の育成に力を入れています。各階層別の研修カリキュラムや職場での人材育成に加え、語学研修の強化や技術系従業員の国際学会への派遣・海外語学研修などにより海外経験の機会を拡大してきました。2014年度からは事務系の新入社員全員を海外事務所・現地法人へ派遣する研修を開始し、お客様訪問や営業補助を通じて海外ビジネスに触れる機会を創出しました。
 製造現場では「テクニカルエキスパート制度」を設け、熟練技能を有するベテラン従業員約160名を専任の教育講師として製鉄所の重要プロセスごとに配置し、非定常・低頻度作業への対応力強化を図るために現場での実地指導や座学教育などを行っています。
 また、製造現場における今後10年間の世代交代を考慮し、円滑な技能継承活動を行うため、採用を強化しており、第5次中期経営計画においては毎年1,000名規模の採用を計画しています。同時に「人を育てる企業風土」、「働きがいのある職場」の構築にも努めています。

●ジョブチャレンジ制度による潜在能力の発揮

JFEエンジニアリング JFEエンジニアリングでは、「経営層・リーダー育成」「組織マネジメント力強化」「若手育成支援」を基本的な考え方として各階層別に研修を行うことに加え、各人の語学習得への幅広い支援を行っています。また、将来、グローバルに活躍できる人材を育成するために、若手従業員を積極的に海外プロジェクトや海外現地法人へ赴任(期間は1年~3年)させる取り組みを行っています(2011年より累計で70名実施)。
 さらに、社内公募によって希望する仕事に就ける「ジョブチャレンジ制度」を導入し、各従業員が持つ潜在能力の顕在化を図っています。

JFE商事 JFE商事では、「人材育成」を最重要課題と捉えており、2011年4月に「人材育成理念・基本方針」を定め、その理念をベースにさまざまな施策を展開しています。
 代表的な施策として、従業員一人ひとりの育成ポイントや目標を明確に定めた「人材育成シート」の作成、グローバルに活躍できる人材育成のための制度などがあります。

ダイバーシティの取り組み

JFEグループでは、ダイバーシティの推進を異なるライフスタイルや家庭状況など、多様な背景を持つ従業員の能力を最大限に引き出すための戦略として重要な経営課題の一つと位置付けています。
 取り組みにあたり、(一社)日本経済団体連合会の「女性活躍アクション・プラン」に参画し、同サイトに「女性の役員・管理職登用に関する自主行動計画」を公開しています。

JFEスチール JFEスチールでは、女性や外国籍従業員の採用を拡大しています。技術系女性総合職に関しては、専門の採用チームを設置し採用数の増加を図り、研究部門のみならず、製造部門へも配属し、活躍の領域を拡大しています。また、製鉄所現業職でも100名を超える女性従業員が活躍しています。入社後の女性・外国籍従業員がスムーズに働けるよう、上司・先輩従業員などへのコミュニケーション力強化の研修や女性同士の意見交換会などに取り組んでいます。また、海外の現地採用従業員を対象に東京本社で集合研修を行うなど、国境・文化の差異を超えたグループとしての一体感の醸成に努めています。

JFEエンジニアリング JFEエンジニアリングでは、多種多様なビジネスを展開しており、多様な文化、価値観をもつ人材を必要としています。採用活動にあたっては、異業種経験者、外国人など、多様な個性や価値観をもつ人材の採用を積極的に行っています。また海外子会社のナショナルスタッフの本社研修を常時100名程度実施しており、文化風習の違いを超えてお互いに理解し合い業務を実施する風土も醸成しています。女性の登用に関しては、2013年に人事制度による業務別の従業員区分を廃止し、女性従業員のキャリアアップを積極的に進めています。2015年1月に、ダイバーシティ推進室を設置しました。今後さらに多様な人材が活躍できる施策を実施していきます。

JFE商事 JFE商事では、女性総合職、外国籍従業員、異業種経験者など、多様な人材の採用を拡大しています。
 特に女性従業員については、管理職への登用や一般職から総合職への職掌転換制度の導入、さらに一般職の職域拡大や研修制度の充実など女性が活躍できるフィールドを広げています。海外拠点の現地採用従業員についても、日本でマネジメント研修を実施するなど、グローバルな人材育成や交流を推進しています。
 また2015年4月にダイバーシティ推進室を新設するとともにダイバーシティ推進プロジェクトチームを発足し、今後さらに多様な人材が活躍できる施策と環境整備に取り組んでいきます。

■ 従業員の状況(連結)

項目 JFEスチール JFEエンジニアリング JFE商事
従業員数(人) 43,680 8,472 6,667
  男性 38,706 7,460 4,803
女性 4,974 1,012 1,864
管理職者数(人) 9,343 2,615 1,525
  男性 9,021 2,558 1,353
女性 322 57 172

集計範囲:連結子会社(スチール:162社、エンジニアリング:59社、商事:107社)

■ 従業員の状況(単体)※

項目 JFEスチール JFEエンジニアリング JFE商事
従業員数(人) 13,824 3,391 951
  男性 12,879 2,984 626
女性 945 407 325
管理職者数(人) 2,510 2,072 350
  男性 2,463 2,019 336
女性 47 53 14
女性管理職比率(%) 1.9% 2.6% 4.0%
採用者数(人) 890 242 59
  男性 820 222 40
女性 70 20 19
新卒 622 114 55
中途 268 128 4
勤続年数(年) 21.5 14.3 14.8
  男性 21.4 14.4 14.9
女性 23.5 13.5 14.6
離職率(%) 1.0 1.0 2.7
再雇用者数(人) 1,271 305 21
年休取得日数(平均)(日/年)
15.4 15.1 10.4
所定外労働時間(平均)(時間/月) 27.1 24.9 30.1
育児短時間勤務者(延べ人数) 136 25 25

※人員構成は2015年3月31日現在、その他は2014年度の実績

障がい者の雇用

特例子会社「JFEアップル東日本(株)」「JFEアップル西日本(株)」「三重データクラフト(株)」を設立し、障がい者の雇用の推進と働きやすい職場環境の整備に努めています。JFEエンジニアリングは、従業員の増加に伴い、障がい者雇用率が一時的に低下しているため、障がい者の新規雇用を強化しています。

■ 障がい者雇用率(各年6月1日時点) (単位:%)

  2011年 2012年 2013年 2014年 2015年
JFEスチール 1.95 2.02 2.06 2.16 2.25
JFEエンジニアリング 1.86 1.88 1.90 1.84 2.00
JFE商事 1.71 1.86 1.90 2.30 2.25

※ 精度向上のため、過年度数値を遡及して修正

● 再雇用制度

JFEグループではベテラン従業員が持つ技術や経験の伝承に力をいれており65歳まで働ける制度を整備しています。

JFEスチール JFEスチールでは、60歳の定年退職後も継続的に働くことができる「シニア・エキスパート制度」を設け、就労希望者を再雇用しています。

JFEエンジニアリング JFEエンジニアリングでは、100%出資子会社「JFEキャリアナビ(株)」を設立し、退職後を視野に入れた従業員のキャリア開発にも取り組んでいます。

JFE商事 JFE商事では、ワーク・ライフ・バランスを考慮したフルタイム勤務、短日数勤務および短時間勤務と多様な勤務形態が選択できます。

ワーク・ライフ・バランスの推進

JFEグループでは、育児・介護休業法、次世代育成支援対策推進法などの法制度を遵守することはもちろん、より良い職場環境を提供するために法定を大きく上回る休日・休暇制度の充実を図っています。また、長時間労働の改善への取り組みとして、CSR会議などを活用し時間外労働の実績状況の把握および改善を実施しています。

JFEスチール JFEスチールでは、管理職向けの社内広報誌や従業員向け広報誌を活用し、ワーク・ライフ・バランス推進の必要性や意義を丁寧に周知するとともに、労使間でも休日・休暇の取得状況など、ワーク・ライフ・バランスの推進状況を確認し必要な改善を図っています。

JFEエンジニアリング JFEエンジニアリングでは、各人の有給休暇取得15日以上を目標に掲げ、7月15日~9月15日の毎週金曜日を奨励日としています。

JFE商事 JFE商事では、階層別研修などを通じて、ワーク・ライフ・バランス制度の周知徹底と利用促進を図っています。また、毎週水曜日の定時退社デーの設定や、全社で業務改革(J-SLIM)活動へ取り組むことで業務効率化への意識を高め、長時間労働縮減を図っています。

■ 育児・介護休業取得の状況 (単位:人) 

休業種類 会社 2012年度 2013年度 2014年度
育児休業 JFEスチール 20(1) 23(1) 27(5)
JFEエンジニアリング 27(1) 21(0) 22(5)
JFE商事 26(0) 32(0) 39(6)
介護休業 JFEスチール 5(2) 5(1) 8(2)
JFEエンジニアリング 5(5) 2(2) 1(1)
JFE商事 1(0) 0(0) 1(1)
 ( )内はうち男性人数

■ 各社の両立支援制度の例

項目 法定 会社 各社の制度
育児 育児
休業期間
子が1歳到達まで S 最長3年まで
E 最長2.5年まで
T 最長2年まで
短時間勤務 3歳まで S/E 小学6年生修了まで2時間/日
T 小学3年生修了まで2時間/日
保育料などの補助 定めなし S 認可外保育・病児保育料の一部を補助
E 事業所内保育所の設置・保育料の割引
T 育児休業復帰従業員の保育料の一部を補助
配偶者
出産時の休暇
定めなし S/E 有給休暇5日
T 有給休暇2日
介護 介護
休業期間
93日/人まで S/E 通算2年6カ月まで
T 通算1年
短時間勤務 93日/人まで S/E 通算2年6カ月まで
T 通算1年
キャリア・サポート制度/復職制度 定めなし S/T 出産・育児・介護・配偶者の転勤により退職した従業員を再雇用

S:JFEスチール / E:JFEエンジニアリング / T:JFE商事

労働安全衛生

従業員の安全と健康の確保は製造業の基本要件であり、企業存続の基盤でもあります。JFEグループは、「安全はすべてに優先する」との基本姿勢のもと、安全な作業環境を常に整備し、安心して働くことのできる職場を築くことを目的にさまざまな活動を実施しています。

■ 休業度数率・強度率の推移

    2010年 2011年 2012年 2013年 2014年
JFEスチール 休業度数率 0.21 0.27 0.23 0.06 0.15
強度率 0.02 0.19 0.48 0.01 0.09
JFEエンジニアリング 休業度数率 0.87 0.47 0.17 0.73 0.42
強度率 0.48 0.89 0.01 0.03 0.40
JFE商事グループ 休業度数率 1.04 0.39 0.52 0.26 0.72
強度率 0.07 0.02 0.01 0.08 0.06
製造業平均 休業度数率 0.98 1.05 1.00 0.94 1.06
強度率 0.09 0.08 0.10 0.10 0.09

集計範囲:
[スチール、エンジニアリング]国内単体(協力会社および請負会社を含む)
[商事]単体および連結子会社107社(協力会社および請負会社を含む)

JFEスチール JFEスチールでは、社長自らが示した「安全はすべてに優先する」という基本理念のもと、「自主自立活動の推進」、「グループ会社・協力会社の安全衛生活動の強化と支援」、「心と体の健康確保」を3本柱に重点実施事項を進めています。デュポン社の知見を取り入れながら、言われたことのみをやる「依存型」から、言われなくても自ら行動する「自立型」への、安全文化の構築を進めています。第一線の作業者まですべての人がフェルトリーダーシップ(感じる、感じてもらうリーダーシップ)を正しく理解して行動し、「すべての災害は防ぐことができる」の信念を持って活動していきます。

JFEエンジニアリング JFEエンジニアリングでは、全国約2,000カ所(年間延現場数)の建設・運転操業現場や、2カ所の製造工場で、災害事例を教訓とした重点実施項目や各々の業務特性を踏まえた「リスクアセスメントによる危険源の特定と安全対策」を推進し、災害の撲滅に注力しています。また、「心と体の健康づくり」「快適な職場環境つくり」などの活動を推進し、従業員の健康確保と労働衛生水準の向上に努めています。

JFE商事 JFE商事では、「志を高く、完全無災害体質の構築を目指す」をスローガンに掲げ、危険リスクの抽出と低減など全員参加による安全衛生活動を推進しています。国内外グループ会社への定期的な安全パトロールの実施、安全分科会や技術交流会の開催など、グループ一体となった活動を展開しています。
 また、「稼動物・吊荷への手出し災害撲滅」「活動の進捗・効果確認の徹底」を最重点項目として掲げ、不安全状態・不安全行動の解消に取り組んでおり、安全な職場環境づくりに努めています。

防災への取り組み

JFEスチール JFEスチールでは、大規模地震や津波を想定した全社訓練を毎年実施しています。また訓練結果を受け、指揮命令機能維持のための連絡手段の拡充、システムのバックアップ機構や地震発生時の連絡拠点の整備など、防災体制の強化に努めています。災害に強い企業を目指して、設備と人を対象とした活動のさらなるレベルアップに取り組んでいます。

JFEエンジニアリング JFEエンジニアリングは、全従業員が「大規模地震防災マニュアル」を携帯しています。このマニュアルでは、東日本大震災の教訓を反映した大規模災害時の従業員の行動基準を明記しています。

JFE商事 JFE商事では、東日本大震災を踏まえ、災害時の初動マニュアル、事業所長の緊急時対応マニュアルの作成、非常用通信手段の整備、備蓄食料品の配備、安否確認システムの整備と応答訓練、年1回の訓練を行っています。

健康への取り組み

JFEグループでは、すべての従業員が心身の健康を維持しながら能力を発揮できるよう、産業保健スタッフと緊密に連携しながら従業員の健康の維持・向上に取り組んでいます。

JFEグループの取り組み

  • 健康診断の確実な実施
  • 健康診断の事後措置(有所見者の改善指導、適正配置)
  • 関連病院とそのネットワークを利用した治療と症状のフォロー
  • メンタルヘルスケアの充実(相談窓口の設置、階層別教育の充実、不調者のケアなど)

●上記に加えたJFEスチールの取り組み

  • 産業医会議における健康管理施策の議論と方針決定
  • 産業医による症例検討会の開催
  • 健康管理システムの運営
  • 衛生管理システムの活用
  • 新型インフルエンザ対策・準備
  • 受動喫煙防止への対応
  • ストレスチェック制度の導入
  • 化学物質などのリスクアセスメント義務化への対応

●上記に加えたJFEエンジニアリングの取り組み

  • 特定保健指導寿行推進に向けた表彰制度の新設
  • 全従業員対象ストレスチェック調査と職場活性化活動の推進
  • 保健師・産業医の支店・現場訪問(健康指導)
  • 新型インフルエンザ対策・準備

●上記に加えたJFE商事の取り組み

  • 新型インフルエンザ対策・準備
  • 産業医による健康担当者との週1回の個別報告・相談
  • 月1回の衛生委員会開催
  • 特定保健指導促進

活力のある職場づくり

●健全な労使関係

JFEスチール JFEスチールでは、数々の経営課題に着実に対応していくためには、労働組合の協力が不可欠だと考えており、相互の理解と信頼に基づいた健全で良好な労使関係を構築しています。社長以下の経営幹部と労働組合の代表者が、経営課題について意見交換を行う「労使経営審議会」を年4回開催しているほか、労働条件や職場環境などについても適宜意見交換を行い、制度を改訂する場合には真摯な労使協議を実施しています。

JFEエンジニアリング JFEエンジニアリングではユニオンショップ制により健全な労使関係の向上に努めています。社長以下経営幹部と労働組合代表者が意見交換を行う場として「中央労使協議会」を定期開催しているほか、ワーク・ライフ・バランスに関する労使委員会を設置し、働きやすい職場環境の実現に取り組んでいます。

JFE商事 JFE商事では定期的に意見交換、経営情報の共有を行っており、社長以下の経営幹部と労働組合の代表者が意見交換を行う場として「経営協議会」(年2回)を設置しています。

●小集団活動による現場の活性化

JFEスチール JFEスチールでは、全社で約1,500グループが小集団活動「J1活動※」を展開し、品質改善・業務改善などに関する重要課題において、さまざまな成果を生み出しています。また、国内外のグループ会社も含めた「JFEファミリー成果発表大会」を年2回開催し、そこで優秀な成績を収めたグループを海外に派遣するなど、活動の活性化を図っています。

JFEをNo.1にする、エクセレントカンパニーを目指す活動のことで、JFEスチールでは「J1活動」、JFEエンジニアリングでは「JE1活動」と呼んでいます。

JFEエンジニアリング JFEエンジニアリングでは、国内外のグループ会社を含めた、約160チーム、1,400名が「JE1活動」に取り組み、年度末の全社大会でその成果を競っています。活動分野は品質、能率、安全、コストなど多岐にわたり、職場の活性化やレベルアップのみならず、会社の業績にも大きく貢献しています。

JFE商事 JFE商事では、2008年10月より「システムの検討」、「全社マネジメント改善」、「業務環境整備」、「ライン業務改善」を対象とする業務改革(J-SLIM)活動に取り組んでいます。2014年度は第6回J-SLIM発表会を東京本社で開催し、JFE商事に加えて国内5社、海外2社のグループ会社から選抜された15チームが活動内容を発表しました。