PC版

MENU

ニュースリリース


JFEホールディングス株式会社

2019年 JFEホールディングス社長年頭挨拶

代表取締役社長  林田 英治

代表取締役社長 林田 英治

 

皆さん、明けましておめでとうございます。

新年にあたり、JFEグループで働く皆さんに一言ご挨拶を申し上げます。

 

日本経済は、消費税率引き上げ、一部輸出の減速等も加わり、今後、成長率はやや伸び悩みするものの、引き続き緩やかな回復基調が継続すると考えられます。海外については、米国経済は堅調な見通しであるものの、中国を中心に成長スピードがやや弱まっており、動向を注視していく必要があります。 貿易摩擦問題、地政学リスク、政治的混乱等、外部環境に常にリスクはあるという認識のもと、昨年以上に状況変化を的確に見極めて、課題に対して迅速に対応することが重要です。

本年の取り組みについて

本年は、第6次中期経営計画の2年目となります。「お客様に世界最高の技術とサービスを提供するグローバル企業の実現」という我々が目指す方向性は変わりません。6次中期計画1年目の活動の振り返りを行い、成果と課題を確認した上で、2019年度の利益計画に取り組んで下さい。

重点課題
○国内収益基盤整備の継続と製造実力の強靭化
本年度も引き続き、国内の収益基盤整備に継続的に取り組み、「人」と「設備」の生産性向上を図ってください。また、安定生産の定着やコスト削減を推進し、更なる競争力を確保するとともに、長期的な視点で捉え、新たなビジネスチャンスに備えた取り組みを行って下さい。

○お客様のニーズに対応した販売戦略、品種・商品施策の実行
高度化・多様化するニーズに対して、商品開発と販売の一体化を更に推進し、総合的提案力を高め、お客様が抱える様々な課題に対してのソリューションを提供してください。 特に、自動車分野における軽量化、EV化等の技術革新、環境エネルギー分野の構造変化等は、グループにとって新たなビジネスチャンスと見定め、時機を捉えた戦略的投資を的確に実行するようにして下さい。

○海外事業戦略の推進と拡大
持続的な収益拡大を図る為には、海外事業の推進、拡大が必要不可欠です。海外プロジェクトの確実な立ち上げはもちろんのこと、グループネットワークを活用した最適なサプライチェーンを構築し、各地域の特性に応じた事業運営を行い、収益の最大化を図って下さい。一方で、海外ビジネスにはリスクがつきものです。三現主義を徹底し、リスクを的確に捉え、失敗を恐れず新たな領域にチャレンジして下さい。

○生産性向上と付加価値の高い業務へのシフト
AIやIoT、ビッグデータ等のデータサイエンス技術やロボティクス技術を最大限活用し、より一層の生産性向上を目指して下さい。また、業務効率化を推進し、新商品開発・プロセス改善・新規事業の創出等、グループ競争力の源泉となる創造的業務に注力して下さい。

○安全はすべてに優先する
残念ながら、昨年も痛ましい重大災害が発生しました。安全の基本はルールを守り、徹底した双方向のコミュニケーションにあります。今一度原点に立ち返り、安全で安心して働ける環境作りに各社取り組んで下さい。

なお、上記の重点課題とともに、各事業会社は、特に以下の取り組みを強化して下さい。
JFEスチールは、製造実力強靭化の取組みを通じて、安定操業を実現して下さい。
JFEエンジニアリングは、目標とする受注規模を計画通りに実行できる体制を整備して下さい。
JFE商事は、グループ中核商社としての機能強化を進め、更なる飛躍を目指して下さい。

これらグループ全体の重点課題を確実に実行し、JFEブランドを浸透させ、持続的な収益拡大を目指していきたいと思います。

皆さんにお願いしたいこと

現在は、既存の発想や物の捉え方が通用しない時代になっています。そのような環境下で、企業の持続的な成長と価値向上を図るために、皆さんにお願いしたいことがあります。

まず一つは、皆さんに情報受信力、発信力を高めていただきたい、という点です。世界中にバリューチェーンが広がる我々の事業において、グループ総合力強化の為、事業会社間、グループ内での連携を更に強化していく必要があります。その為には、コミュニケーションはもとより、一人一人が情報受信力・発信力を高めていくことが必要です。 次に、業務の効率化により、パフォーマンスを向上させることに努めて下さい。働き方改革のゴールは、皆さん一人ひとりが高い目標を持ち、誇りと働きがいを感じられる職場の実現です。働き方改革を単なる労働時間の短縮に終わらせるのではなく、限られた時間の中で生産性を高め、より創造的な業務に挑戦するよう、自らの仕事のあり方を徹底的に再構築して下さい。 そして、「挑戦。柔軟。誠実。」という行動規範を常に意識しつつ、高い倫理観を持って業務に取り組んで下さい。

最後になりましたが、本年が皆さんとご家族にとり、健康で実り多い年となることを祈念して、新年の挨拶といたします。