ステークホルダー・エンゲージメント
JFEグループは、持続的な成長と中長期的な企業価値向上のため、株主の皆様のみならず、お客様、お取引先様、従業員、地域社会をはじめとするさまざまなステークホルダーの利益を考慮し、良好かつ円滑な関係の維持に努めています。
JFEグループ企業行動指針
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社会に開かれた企業
企業情報についての積極的な公開に加え、幅広いステークホルダーと建設的な対話を行い、企業価値の向上を図る。
主なステークホルダーとの対話
2024年度の主なステークホルダーとの対話実績
主な ステークホルダー |
対話事例 | 2024年度実績 | |
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株主・投資家 | 定時株主総会 | 1回 | 約33万名(単元株主数) |
IR面談(主に機関投資家のファンドマネージャー・アナリストが対象) | 国内71社(198回) 海外94社(195回) |
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SR面談(主に機関投資家のESG担当・議決権行使担当が対象) | 国内24社(41回) 海外16社(20回) |
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インベスターズ・ミーティング、個別事業戦略説明会(アナリスト・ESG担当等が対象) | 5回 | 延べ約1,000名 | |
実地工場見学会(主に個人株主が対象) | 14回 | 約750名 | |
株主通信(JFEだより) | 2回(中間・期末) | 約69万部 | |
統合報告書、サステナビリティ報告書等の各種報告書※1 | 1回 | 約2.2万部 | |
ホームページによる情報発信(株主・投資家情報) | 随時 | ||
お客様 | 営業活動を通じたコミュニケーションや品質保証のサポート | 事業会社ごとに実施 | |
満足度調査等のアンケートやヒアリング | 事業会社ごとに実施 | ||
ホームページによる情報発信(製品情報)等 | 随時 | ||
取引先 | 購買活動を通じたコミュニケーション | 事業会社ごとに実施 | |
アンケート調査やヒアリング | 事業会社ごとに実施 | ||
説明会・意見交換会 | 事業会社ごとに実施 | ||
ホームページによる情報発信等 | 随時 | ||
従業員 | 日常業務、職場を通じたコミュニケーション | 随時 | |
社内報およびイントラネット | 随時 | ||
各種労使協議会 | 2~4回 | 各事業会社経営幹部と労働組合 | |
企業倫理ホットライン | 随時 | JFEホールディングスおよび事業会社161件、グループ会社153件 | |
階層別、コンプライアンス、人権等研修 | 随時 | 事業会社ごとに実施 | |
ファミリーデー(従業員の家族による職場訪問や社員食堂でのランチなど) | 随時 | 事業会社ごとに実施 | |
企業倫理等に関する意識調査 | 1回 | 当社および事業会社 | |
エンゲージメントサーベイ※2 | 1回 | 当社および事業会社 | |
マネジメントフィードバック※3 | 1回 | 当社、JFEスチールおよびJFEエンジニアリング | |
地域社会 | 地域の自治会やイベント等を通じたコミュニケーション | 随時 | |
製造拠点でのイベント(まつり・フェスタ等) | 地区ごとに1回程度 | 年間17万名程度 | |
工場見学会 | 随時 | 年間10万名程度 | |
製造拠点周辺・地域等の清掃活動 | 随時 | ||
スポーツ振興(野球教室、ランニング教室、各種スポーツ大会) | 随時 | ||
出前授業、ものづくり教室、職場体験 | 随時 | ||
ホームページによる情報発信(環境情報等) | 随時 | ||
による社会貢献(各種研究助成、地域活動支援など) |
随時 |
- ※1部数は統合報告書、サステナビリティ報告書はWeb公開のみ
- ※2会社に対する満足度を調査し、施策・運営に活かしていくことを目的とした全従業員アンケート
- ※3執行役員・職位長のマネジメントを同僚や部下が評価し、本人へフィードバック
株主・投資家とともに
正確、公正かつ適時・適切な情報開示と積極的なコミュニケーションに努めています。国内外の株主・投資家の皆様との対話の責任部署としてIR部を設置し、建設的な対話を促進するとともに、得られた情報を経営にフィードバックするなど信頼関係の維持・向上に努めます。
株主および投資家との建設的な対話に関する方針
JFEグループは、株主および投資家との対話を通じて持続的な企業価値の向上に資するように努め、建設的な対話を促進するための責任部署としてIR部を設置しています。株主および投資家との建設的な対話を促進する責任者としてIR部統括役員および担当役員がその任にあたるとともに、IR部が中心となり、対話を補助する関連部署と適切な情報交換を行う等、有機的な連携を確保しています。
積極的な対話を進めるために、機関投資家に対しては、代表取締役による中期経営計画や決算発表等の各種説明会や国内外の投資家訪問等を行い、また個人株主および個人投資家に対しては、会社説明会や工場見学会等を実施しています。対話において得られた意見や質問等は、定期的に集約して取締役および執行役員へ報告し情報共有に努めています。
対話に際しては、ディスクロージャー・ポリシーを定め、インサイダー情報の漏洩防止、フェアディスクロージャーに努めています。また、主要なプレスリリースやIR資料は英語でも開示するなど、海外投資家の皆様にも国内同様の情報提供に努めています。
詳細は以下をご参照ください。
株主総会
当社では、株主総会を株主の皆様との対話の場と捉え、できる限り多くの方に出席いただけるよう、招集通知を早期に発送するとともに、総会集中日を避けて開催しています。また、従来から出席できない方のためにインターネット経由での議決権行使に対応するとともに、招集通知の当社ホームページへの早期掲載も行っています。また、招集通知は英語でも開示するなど、海外投資家の皆様にも国内同様の情報提供に努めています。
株主総会関連は以下をご参照ください。
お客様とともに
お客様のニーズにお応えするためには、研究開発を進めるとともに、商品やサービスの安定供給、品質の確保を確実に行うことが必須であると考えています。
お客様のニーズ、信頼に応え続けることによりWin-Winの関係構築に努めます。
詳細は以下をご参照ください。
取引先とともに
重要なビジネスパートナーとして、お取引先様と協力してサステナビリティに関する取り組みを積極的に進めています。
購買(調達)基本方針を制定し、公正で誠実な調達活動の推進およびお取引先様との健全な関係を構築しています。
詳細は以下をご参照ください。
従業員とともに
人材こそが企業成長の原動力」との経営トップの認識のもと、経営戦略と連動した人財戦略および「JFEグループ人材マネジメント基本方針」や「JFEグループ健康宣言」を制定し、人的資本への積極的投資を通じて人材の能力や活力を最大限に引き出す取り組みを推進します。
詳細は以下をご参照ください。
地域社会とともに
地域の皆様との信頼関係の構築と共存共栄は、製鉄所等の生産活動を行う製造拠点において、事業継続のために必要不可欠です。
安全確保や環境負荷低減に向けて継続的に取り組むことはもちろんのこと、持続的な成長と地域の発展の両立を目指してさまざまな活動に取り組みます。
詳細は以下をご参照ください。
環境コミュニケーション
JFEグループは、すべてのステークホルダーの皆様とのコミュニケーションを大切にしており、環境分野においても積極的な取り組みを続けています。環境情報の開示だけでなく、社外の環境関連活動への協賛や参加を通じて、広く社会と双方向のコミュニケーションを図っています。
操業地域における環境情報開示
JFEスチール東日本製鉄所では、大気、水質の環境情報をリアルタイムで公開しています。千葉地区では見学センター1階ロビー、京浜地区ではアメニティーホールおよび京浜ビル1階ロビーにおいてご覧いただけます。

環境に関する情報発信と交流
「サス鉄ナブル!」企業CM、特設サイト
サステナブルな未来の実現に向けたJFEグループの取り組みをステークホルダーの皆様にご紹介し、JFEグループをより身近に感じていただくことを目的として、企業CMとCM特設サイトを制作しました。社会の基盤を支える基礎素材である鉄の魅力や、JFEグループが社会にとって「なくてはならない存在」であり続けるための取り組みを皆様にご理解いただきたいと考えています。
環境サイト「ecobeing」による情報発信
JFEグループは、(株)クレー・インク(KLEE INC)が運営し、“もっと地球と話そう”をスローガンに環境に関する情報を発信するWebマガジン「ecobeing(エコビーイング)」の運営に協力しています。サイトの連載コンテンツである「ecopeople」には、さまざまな分野の方々が登場し、JFEグループの従業員や取り組みも紹介してきました。これまで、缶用鋼板の新規用途開拓を通じてプラスチックごみ問題解決に貢献する、JFEスチールの「BETTER RECYCLE湘南」プロジェクトや、JFEエンジニアリングの鶴見地区にある遊歩道「JFEトンボ道」の取り組みなどを紹介してきました。2024年は、横浜市とJFEスチールで連携した「公民連携による豊かな海づくり」の取り組みを紹介しました。2013年以来9年にわたり当社の「マリンブロック®」や「フロンティアロック®」等の鉄鋼スラグ製品を活用し、生物の着生基盤の造成が新たな付加価値を創出することを示した取り組みです。その他、JFEグループ以外の多くの活動や取り組みも紹介しています。JFEグループは本サイトの運営協力を通じて、客観的な視点からESGやSDGsの取り組みに関する情報発信や意見交流、社会啓発に貢献します。
詳細は以下をご参照ください。
「みどりの小道」環境日記への協賛
エコをテーマに日々取り組んだこと、考えたことを日記に書いてもらうことで、子どもたちにも環境問題を身近に感じてほしいという思いをこめて「みどりの小道」環境日記(主催:(一財)グリーンクロスジャパン)に協賛しています。
詳細は以下をご参照ください。
環境展示会「エコプロ2024」「WIND EXPO風力発電展」「東京湾大感謝祭2024」などへの参加
JFEグループは、さまざまな環境展示会への参加を通じて、事業活動を通じた環境課題への貢献について紹介しています。
2024年12月に東京ビッグサイトで開催された国内最大級の環境展示会「エコプロ2024」では、「サス鉄ナブル!未来のために、みんなでエコのループ!」をテーマとしてJFEグループとして出展しました。JFEグループは限りある資源を無駄なく有効活用する技術や商品の開発に取り組んでいます。当社ブースでは鉄のリサイクル性の高さや環境にやさしい鉄鋼製品、廃棄物を利用した発電、ペットボトルの再生などの技術を紹介し、当社事業を通じて循環型社会について学べるようにしました。さらに子供たちの理解の一助となるように、事前学習用のエコスタディノートも協賛しました。昨年に引き続きVRを活用した工場見学体験も好評でした。



2025年2月に東京ビッグサイトで開催されたWIND EXPO風力発電展に、JFEグループとしてグループ8社が共同出展しました。風力発電展は、「スマートエネルギーWeek」として同時開催される新エネルギー分野7つの展示会の一つであり、世界各国から出展する、同分野における日本最大の専門技術展です。基礎構造、施工、O&M、サプライチェーンなどのカテゴリー毎に取り組みをPRし、JFEエンジニアリングの笠岡モノパイル製作所の稼働開始や、JFEスチールの高品質大単重鋼板「J-TerraPlate®」およびグリーン鋼材「JGreeX®」の販売展開等についても紹介しました。
JFEグループでは、洋上風力発電ビジネスへの取り組みを主要施策の一つとして掲げています。グループ内で多様な事業を有し、それぞれが連携してシナジーを創出し新たな付加価値を提供できることはJFEグループの強みであり、引き続きグループ総合力を活かして事業化に取り組んでいきます。

2024年5月および12月に開催された日本経済新聞社・日経BPが主催する「NIKKEIブルーオーシャン・フォーラム」においてパネリストとして参加し、鉄鋼スラグ製品による藻場の創出やブルーカーボン(海洋で生息する生物によって吸収・固定される炭素)による吸収量の算定への取り組みを紹介しました。
2024年9月には、横浜で開催された東京湾の海の恵みに感謝する「東京湾大感謝祭2024」において、鉄鋼スラグ製品による海の環境再生、生物多様性への貢献について紹介しました。会場は多くの来場者で賑わい、当社製品のSDGsへの貢献をPRすることができました。