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ニュースリリース


公益財団法人JFE21世紀財団
JFEホールディングス株式会社

公益財団法人JFE21世紀財団
2018年度 大学研究助成 交付研究の決定について

公益財団法人JFE21世紀財団(理事長:林田英治 JFEホールディングス(株)代表取締役社長)は、1990年の設立以来、JFEグループとともに、21世紀鉄鋼産業の振興および豊かな生活文化の形成への貢献を目的とする諸活動を続けてきました。

このたび当財団は、主要活動の一つである大学研究助成事業において、2018年度の助成金交付対象となる37件の研究(技術研究26件、アジア歴史研究11件)を選定しました。1件あたりの助成金額は、「技術研究助成」200万円、「アジア歴史研究助成」150万円で、助成金総額は6,850万円となります。当財団では、12月5日に日比谷国際ビル(東京都千代田区)において研究助成金贈呈式を行う予定です。

なお、これにより1991年度から2018年度まで28年間の大学研究助成における累計交付件数および助成金総額は、727件、14億180万円となります。

「社会に開かれた存在を目指し、社会との共存共栄をいっそう進める」を設立趣旨とする当財団は、社会貢献の一端を担う公益事業を、これからも一層推進して参ります。

 

2018年度・大学研究助成の交付研究(一覧)(五十音順、敬称略)

1.技術研究助成  計26件

技術研究助成は、財団創設時からの継続事業で、「鉄鋼技術」と「地球環境・地球温暖化防止技術」を助成対象としています。「鉄鋼技術」は、日本が世界をリードする先端技術を有し、また将来にわたり世界の産業の主要材料であり続けるための、鉄鋼の製造プロセス・材料開発・鉄鋼関連技術を助成対象としています。「地球環境・地球温暖化防止技術」は、地球環境保全と省エネルギーや再生可能エネルギーなどの地球温暖化防止に資する技術開発を助成対象としています。
今年度は87大学等194件(国公立(含高専)58校151件、私立22校30件、国公立研究機関7機関13件)の応募があり、技術研究助成審査委員会での厳正な審査の結果、「鉄鋼技術研究」13件、「地球環境・地球温暖化防止技術研究」13件、合計26件を助成研究として選定しました。

(1)「鉄鋼技術研究」 13件

応募された研究テーマの内訳は、鉄鋼プロセス13件、鉄鋼材料26件、鉄鋼関連技術39件の合計78件でした。このうち鉄鋼プロセス研究4件、鉄鋼材料研究5件、鉄鋼関連研究4件の計13件を選定しました。

浅尾  慎一あさお  しんいち (産業技術短期大学 機械工学科・講師)
「溶鋼内の介在物移動及び気泡運動に対する埋め込み格子法の発展と応用」
 
内田  祐一うちだ  ゆういち (日本工業大学 基幹工学部応用化学科・教授)
「製鋼用マンガン合金の低リン化限界に関する研究」
 
岡井  大祐おかい  だいすけ (兵庫県立大学大学院 工学研究科材料・放射光工学専攻・助教)
「純鉄におけるCube方位結晶粒の二次再結晶機構の解明」
 
興戸  正純おきど  まさずみ (名古屋大学 未来材料・システム研究所・教授)
「ステンレス鋼の表面改質による生体適合性向上」
 
兼子  佳久かねこ  よしひさ (大阪市立大学大学院 工学研究科機械物理系専攻・教授)
「転位組織のECCI観察とEBSD解析による新しい疲労破壊解析」
 
小嗣  真人こつぎ  まさと (東京理科大学 基礎工学部材料工学科・准教授)
「レアメタルフリー高機能磁性材料L10型FeCoの応用研究」
 
後藤  育壮ごとう  いくぞう (秋田大学大学院 理工学研究科物質科学専攻・助教)
「凝固形態及び温度勾配の最適制御による鉄基マイクロポーラス材料のas-cast製造」
 
高桑  脩たかくわ  おさむ (九州大学大学院 工学研究院機械工学部門・准教授)
「ニッケル基超合金の水素誘起割れ発生・成長メカニズム」
 
野瀬  嘉太郎のせ  よしたろう (京都大学大学院 工学研究科・准教授)
「製鉄廃熱の有効利用に向けた熱輻射電池の開発」
 
幅崎  浩樹はばざき  ひろき (北海道大学大学院 工学研究院・教授)
「高効率水電解を可能とする高活性鉄鋼材料電極表面の構築」
 
福山  博之ふくやま  ひろゆき (東北大学 多元物質科学研究所・教授)
「放射率フリー温度計測による先端熱物性計測技術の開発」
 
八尾  惇やお  あつし (富山県立大学 電子・情報工学科・助教)
「高温インバータ励磁下の電磁鋼板の特性評価及び設計指針の創生」
 
渡邊  裕章わたなべ  ひろあき (九州大学大学院 工学研究院機械工学部門・准教授)
「コークス強度劣化評価のためのレースウェイ固気二相反応流数値解析法の開発」
 

(2)「地球環境・地球温暖化防止技術研究」 13件

応募された研究テーマの内訳は、地球環境保全50件、地球温暖化防止66件の合計116件でした。このうち地球環境保全7件、地球温暖化防止6件の計13件を選定しました。

片山  新太かたやま  あらた (名古屋大学 未来材料・システム研究所・教授)
「生物窒素固定を促進する細胞外電子伝達を担う固体腐植様物質の構造解明」
 
川村  邦男かわむら  くにお (広島修道大学 人間環境学部・教授)
「バイオマス資源としての木綿廃棄物の化学リサイクル法の開発」
 
久場  隆広くば  たかひろ (九州大学大学院 工学研究院環境社会部門・教授)
「安価で高効率なセシウム吸着剤としての賦活化竹炭・木炭・汚泥溶融スラグの開発」
 
小林  潤こばやし  じゅん (工学院大学 工学部機械工学科・准教授)
「電磁波を利用した使用済みCFRPからの炭素繊維の分離技術の開発」
 
小林  信介こばやし  のぶすけ (岐阜大学大学院 工学研究科機械システム工学専攻・准教授)
「ケークレス型旋回式クロスフローを用いた切削排液の油水分離」
 
佐藤  剛史さとう  たかふみ (宇都宮大学大学院 工学研究科物質環境化学専攻・准教授)
「高圧水熱反応による蛇紋岩への二酸化炭素高速固定化法の開発」
 
高橋  竜太たかはし  りょうた (東京大学 物性研究所・助教)
「新奇ナノ構造を用いた水分解光電極による水素合成の高効率化」
 
田中  淳皓たなか  あつひろ (近畿大学 理工学部応用化学科・助教)
「太陽光照射下,プラズモニック光触媒を用いた廃棄バイオマスからの水素生成反応」
 
田中  秀樹たなか  ひでき (中央大学 理工学部応用化学科・教授)
「再生利用可能な純銅ナノ粒子の環境触媒への展開」
 
馮  旗ひょう  き (香川大学 創造工学部創造工学科・教授)
「福島原発事故放射能汚染水処理用高性能Sr2+選択吸着剤の開発」
 
平井  伸治ひらい  しんじ (室蘭工業大学大学院 工学研究科もの創造系領域・教授)
「環境汚染の抑制に寄与する高機能構造蛋白質樹脂の開発」
 
宮崎  敏樹みやざき  としき (九州工業大学大学院 生命体工学研究科生体機能応用工学専攻・教授)
「新規バイオプロセスにより炭酸から高効率でメタンを生み出す」
 
山崎  泰広やまざき  やすひろ (千葉大学大学院 工学研究院機械工学コース・准教授)
「ナノ組織制御による革新的遮熱コーティングの開発」
 

2.アジア歴史研究助成  11件

アジア歴史研究助成は、アジアの全域を研究対象地域とし、各地域の政治、経済、社会、文化等の歴史的経緯を踏まえながら、未来を見据えて考察することで、日本が「21世紀アジアと共存共栄するための日本の産業と文化のVision構築に資する」研究を助成対象としています。

14年目を迎えた今年度は54大学等70件(国公立(含高専)27大学41件、私立25大学27件、国公立研究機関2機関2件)の応募があり、アジア歴史研究助成審査委員会での厳正な審査の結果、下記11件を助成研究として選定しました。応募研究の対象地域は、東アジア(中国、韓国等)が今年も60%と多数を占め、東南アジア17%、アジア全般7%等が続いています。

飯塚  靖いいつか  やすし (下関市立大学 経済学部・教授)
「戦後中国長期残留者の軌跡と記憶」
 
上田  知亮うえだ  ともあき (東洋大学 法学部法律学科・准教授)
「近現代インドの権利形成史:司法積極主義と社会運動に着目して」
 
大河原  知樹おおかわら  ともき (東北大学大学院 国際文化研究科・教授)
「『イスラーム的価値観』にもとづく民法、民事訴訟法の研究」
 
太田  出おおた  いずる (京都大学大学院 人間・環境学研究科・教授)
「近現代東アジア漁業と海洋資源──日中韓台の歴史・現在・未来──」
 
緒方  宏海おがた  ひろみ (香川大学 経済学部・准教授)
「日本における媽祖信仰の受容と船霊信仰に関する歴史人類学的研究」
 
児玉  弘こだま  ひろし (佐賀大学教育研究院 人文・社会科学域経済学系・准教授)
「台湾における“脱原発”の政治・行政・司法過程」
 
島田  大輔しまだ  だいすけ (立命館大学 立命館アジア・日本研究機構・研究員)
「日本の回教政策における戦前・戦後期の連続と断絶
―米国冷戦政策との関連性の検証を中心に―」
 
朱  琳しゅ  りん (東北大学大学院 国際文化研究科・准教授)
「近代日本の中国学に関する総合的研究――知の編成・連鎖・再生産」
 
張  宏波ちゃん  ほんぼ (明治学院大学 教養教育センター・教授)
「日中相互イメージの『複雑性』を捉えるための調査研究
:相互交流の時代に求められることを展望するために」
 
東長  靖とうなが  やすし (京都大学大学院 アジア・アフリカ地域研究研究科・教授)
「スーフィズムに基づくアジア型イスラームの共生思想とその実践」
 
豊岡  康史とよおか  やすふみ (信州大学学術研究院(人文科学系)・准教授)
「清朝中期の構造変動と『嘉慶維新』(1796-1820)」
 

「(公財)JFE21世紀財団」概要

・名称: 公益財団法人JFE21世紀財団
・沿革: 1990年12月 川鉄21世紀財団設立(旧川崎製鉄(株)が、創立40周年を記念して設立)
  2003年 4月 JFE21世紀財団に改称
  2012年 4月 公益財団法人へ移行
・総資産: 27億99百万円(内 公益目的保有財産20億92百万円)(2018年3月末)
・公益目的事業 (2018年度公益会計事業費予算:1億37百万円)
  1. 大学研究助成(技術研究助成およびアジア歴史研究助成)および大学教材等出版事業
  2. 文化振興事業:

    鉄鋼に縁のある地域への貢献(地域イベントへの協賛等)

    「海外子女文芸作品コンクール」協賛と優秀作品文集の小中学校への寄贈

・運営/組織(50音順)(2018年9月現在)

理事長 林田英治 JFEホールディングス(株) 代表取締役社長
専務理事 岡田伸一 JFEホールディングス(株) 代表取締役副社長
理 事 岡本圀衞 日本生命保険(相) 相談役
  小林栄三 伊藤忠商事(株) 特別理事
  下村節宏 三菱電機(株) 相談役
  平田好則 大阪大学 名誉教授
  福島久哲 九州大学 名誉教授
  古原 忠 東北大学 教授
  前田正史 京都学園大学副学長
監 事 田中利弘 JFEホールディングス(株) 常務執行役員
  谷上和範 公認会計士
評議員 浅井滋生 名古屋大学 名誉教授
  井口 学 北海道大学 名誉教授
  梅村 坦 中央大学 名誉教授
  柿木厚司 JFEスチール(株) 代表取締役社長
  馬田 一 JFEホールディングス(株) 相談役
  前川弘幸 川崎汽船(株) 元社長
  三島良直 東京工業大学 名誉教授
本件のお問い合わせは下記にお願い致します。
公益財団法人JFE21世紀財団 TEL:03-3597-4652

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