2026年 JFEホールディングス社長年頭挨拶
JFEホールディングス株式会社
新年にあたり、JFEグループで働く皆さんにご挨拶を申し上げます。
はじめに
昨年、第8次中期経営計画(以下、8次中期)がスタートするにあたって、我々JFEグループでは、社員一人ひとりが自分達の事業、組織、個人の「存在意義」を自ら考え、長期的視野で「ありたい姿」「目指す姿」を描くべく、事業会社ごとに「パーパス」(存在意義)を策定しました。そのパーパスに基づいて長期ビジョン「JFEビジョン2035」を定め、「CN(カーボンニュートラル)に向けた技術開発のトップランナー」「グループ事業利益増大(セグメント利益7,000億円)」の2つの目指す姿を掲げました。高い目標ではありますが、その実現に向けて技術開発を推進するとともに、成長投資案件の立ち上げや、国内体制の再構築、海外事業での収益拡大により、2035年度に向けて確実に収益を達成しなくてはならないと考えています。そのためにも8次中期2年目となる本年は非常に重要な1年となります。
第7次中期経営計画の振り返り
第7次中期経営計画(以下、7次中期)後半からの事業環境の悪化は、想定を大幅に超え、現在も厳しい事業環境が継続しています。そのような状況下においても、7次中期では鉄鋼事業における量から質への転換を図る構造改革を完遂し、カーボンニュートラル社会実現に向けた技術開発を推進するとともに、成長投資を着実に実行し、計画を上回る規模の投資案件を前倒しで採択してきました。
サステナビリティへの取り組み
我々JFEグループでは「気候変動問題」「循環経済への移行」「生物多様性の保全・自然再興」にグループ全体で積極的に取り組んでいます。
気候変動問題対応については、2050年のカーボンニュートラルの実現を目指し、2035年度までにカーボンニュートラル技術の開発を完了させた上で、以降その技術を実装した大規模プロセス転換を進めてまいります。循環経済移行への活動としては、例えばエンジニアリング事業において、ボトルtoボトル、プラスチックリサイクル、食品リサイクル、廃棄物発電などの事業を通し、「リユース」「リサイクル」を推進しています。また、生物多様性の保全活動として、重要な拠点である製鉄所およびその周辺地域の生態系のモニタリングや保全活動を行うなど、地域の皆様とともに取り組んでいます。
これらは、「JFEビジョン2035」および8次中期において重要な骨格となり、JFEグループの存在意義を考える上で非常に重要です。環境的持続性と経済的持続性を両立させ事業として拡大していくことによって「なくてはならない存在」として成長していけると考えています。
足元の事業環境とJFEグループの取り組み
足元の事業環境は、国内における需要の減少や米国の関税政策に代表される保護主義の流れの加速、全世界への中国材の輸出拡大など事業環境悪化リスクが高まっており、JFEグループ発足以降、最大の危機的状況であると考えます。
8次中期の2つの軸は、「国内のスリムで強靭な体制の再構築」と「海外の成長分野・地域への積極的な投資を含めた事業拡大」です。鉄鋼事業においては、徹底的に国内体制をスリム化、強靭化し、コスト競争力を確保するとともに競争優位性の源泉であるカーボンニュートラルを含めた革新技術や高付加価値品を生み出し、海外成長地域においては、トップクラスのパートナーとのインサイダー型事業拡大を進め、伸びゆく海外鉄鋼需要を捕捉していきたいと考えています。また、エンジニアリング事業については、多様な事業によるポートフォリオを強みとして収益基盤を強化しつつ、「サーキュラーエコノミーの実現」を通じて事業を拡大し、商社事業においては、北米、豪州、インド、欧州を重要地域とし、M&Aを含めてグローバルな事業戦略を積極展開していきます。我々を取り巻く環境の急速な変化に対してスピード感をもって対応するためにグループ全体で権限委譲を進め、意思決定の迅速化を図るとともに執行責任体制の強化に取り組みます。
結び
8次中期も、「JFEビジョン2035」も、社員の皆さんの力をなくしては、実現は到底望めません。このような未曾有の厳しい事業環境であってもJFEグループが成長していくために大切なことは、自己変革と市場での価値創造です。これらは、社員一人ひとりが「我々はなぜ存在するのか」という、いわゆる存在意義を常に意識し、現状に満足することなく高い目標を掲げ、「我々は何をして生き残っていくのか」を自律的に考えていかなくてはなりません。一人ひとりが「自己変革」を意識し、「価値創造」を実行するために、あらためて当社が掲げる行動規範「挑戦。柔軟。誠実。」に立ち返り、固定概念にとらわれず、大胆かつ「柔軟」な発想で「挑戦」し、結果を「誠実」に受け止め新たな価値を創造してほしいと思います。JFEグループの社員の皆さんであれば必ず目指す姿に向かって道を切り開いていけると確信しています。
これらの取り組みを遂行するにあたり、コンプライアンスの徹底と安全最優先が大前提です。この意識の浸透を全社員が自分事として受け止め、日々の活動を実践してください。
最後に本年が世界中のJFEグループの皆さんと家族にとって、健康で実り多き1年になりますよう心から祈念し、新年の挨拶といたします。
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