公益財団法人JFE21世紀財団
2026年度 大学研究助成 交付研究の決定について

公益財団法人JFE 21世紀財団

JFEホールディングス株式会社

公益財団法人JFE21世紀財団(理事長:北野嘉久 JFEホールディングス(株)代表取締役社長)は、1990年の財団設立以来、JFEグループとともに、21世紀鉄鋼産業の振興および豊かな生活文化の形成への貢献を目的とする活動を続けてきました。

このたび当財団は、主要活動の一つである大学研究助成事業において、2026年度の助成金交付対象となる38件の研究(技術研究26件、アジア歴史研究12件)を選定しました。1件あたりの助成金額は、「技術研究助成」200万円、「アジア歴史研究助成」150万円で、助成金合計は7,000万円となります。この38件に対して12月3日に日比谷国際ビル(東京都千代田区)において研究助成金贈呈式を行う予定です。

1991年度から2026年度まで36年間の大学研究助成における累計交付件数および助成金総額は、1,035件、19億6,780万円となり、今回で累計件数は1,000件の大台を超えました。当財団では、これを節目として次代へとさらに発展させていきたいという思いを込め、今年度から若手女性研究者を対象とした技術研究助成を開始しました。2026年度は交付対象5件(1件あたり100万円)を6月に選出し、研究を支援しています。今後もこれらの研究助成を着実に実行していきます。

当財団は、「社会に開かれた存在を目指し、社会との共存共栄をいっそう進める」の設立趣旨のもと、社会貢献の一端を担う公益事業をこれからも一層推進して参ります。

 

2026年度・大学研究助成の交付研究(一覧)(五十音順、敬称略)

1.技術研究助成 26件

財団創設時からの継続事業である技術研究助成では、「鉄鋼技術」と「地球環境・地球温暖化防止技術」を助成対象としています。「鉄鋼技術」は、日本が世界をリードする先端技術を有し、また将来にわたり世界の産業の主要材料であり続けるための、鉄鋼製造プロセス・材料開発・鉄鋼関連技術を助成対象としています。「地球環境・地球温暖化防止技術」は、地球環境保全と省エネルギーや再生可能エネルギーなどの地球温暖化防止に資する技術開発を助成対象としています。

今年度は89大学等から194件(国公立(含高専)60校146件、私立24校38件、国公立研究機関5機関10件)の応募があり、技術研究助成審査委員会での審査の結果、「鉄鋼技術研究」11件、「地球環境・地球温暖化防止技術研究」15件、合計26件を助成研究として選定しました。

(1)「鉄鋼技術研究」 11件

鉄鋼製造プロセス、鉄鋼材料開発、鉄鋼関連技術に関して66件の応募があり、その中から次の11件を助成対象研究に選定しました。

岩本いわもと 剛たけし (広島大学大学院先進理工系科学研究科)
「統合AI解析による積層造形鉄基合金の形状記憶トレーニングの最適条件設計」
上村かみむら 源げん (東北大学多元物質科学研究所)
「酸化鉄(II)と有機酸を利用する電解製鉄技術の創出」
佐藤さとう 賢之けんの介すけ (山梨大学大学院総合研究部工学域土木環境工学系)
「鉄鋼スラグを活用したジオポリマー系キャパシタの蓄電特性評価」
佐藤さとう 尚ひさし (名古屋工業大学大学院工学研究科工学専攻)
「その場EBSD加熱観察による高速表層巨大ひずみ加工鉄鋼材料の再結晶機構究明」
Rishabhリシャブ Shotriショートリ (大阪大学接合科学研究所ニューノーマルものづくりコンソーシアム室)
「非溶融接合:次世代固相スポット抵抗接合における鋼板めっき層を考慮した動的電気抵抗モデルの構築」
陳チェン 達タ徳テ (名古屋大学大学院工学研究科材料デザイン工学専攻)
「結晶塑性解析と粒成長解析によるIF鋼の変形・熱処理組織予測」
土谷つちや 博ひろ昭あき (大阪大学大学院工学研究科マテリアル生産科学専攻)
「微生物の代謝とイオンを利用した高防食性さび層の創成と安定化」
野島のじま 雅まさし (東京理科大学研究推進機構総合研究院)
「鉄鋼材料における損傷初生のその場局所力学評価法の開発」
波多はた 聰さとし (九州大学大学院総合理工学研究院)
「電子回折条件の調整を行わない転位三次元可視化手法の開発」
平井ひらい 信のぶ充みつ (鈴鹿工業高等専門学校生物応用化学科)
「鉄鋼スラグの海水浸漬時白濁挙動のバイオ表面処理による大幅低減」
平田ひらた 弘ひろ征ゆき (大阪大学大学院工学研究科マテリアル生産科学専攻)
「難溶接鋼の適用拡大のための凝固組織制御による溶接割れ防止技術」

(2)「地球環境・地球温暖化防止技術研究」 15件

地球環境保全、地球温暖化防止技術に関して128件の応募があり、この中から次の15件を助成対象研究に選定しました。

秋月あきづき 信まこと (東京大学大学院新領域創成科学研究科環境システム学専攻)
「促進酸化水処理用の炭素被覆マグネタイト微粒子触媒の精密かつ高効率な合成」
榎本えのもと 有希子ゆきこ (京都大学生存圏研究所生存圏診断統御研究系バイオマス変換分野)
「リグニン二量体骨格の再構築と精密分子設計による高性能熱硬化性樹脂の創製」
荻野おぎの 博ひろ康やす (大阪公立大学大学院工学研究科)
「ドロップインバイオ燃料を生産する大腸菌の開発」
荻原おぎはら 仁ひと志し (埼玉大学大学院理工学研究科)
「CO2を資源化・固定化する新規電解プロセスの開拓」
勝部かつべ 涼司りょうじ (名古屋大学大学院工学研究科物質プロセス工学専攻)
「超高効率・低コスト太陽電池応用を指向した高面内均一SiGe/Si仮想基板の開発」
鐘ケ江かねがえ 一かず孝たか (京都工芸繊維大学電気電子工学系)
「電力変換損失低減に向けた次世代パワー半導体材料ルチル型GeO2の低抵抗接触形成」
齊藤さいとう 丈たけ靖やす (大阪公立大学大学院工学研究科物質化学生命系専攻化学工学分野)
「廃棄シリコン粒子および亜臨界アルカリ廃液による高速水素発生」
下条しもじょう 晃こう司郎じろう (日本原子力研究開発機構物質科学研究センター)
「レアアース分離パターン制御に基づく高効率金属回収技術の開発」
須田すだ 理まさ行ゆき (名古屋大学大学院理学研究科理学専攻)
「キラル FeSi によるスピン偏極電流を利用したレアメタルフリー水電解触媒の創製」
田中たなか 俊しゅん輔すけ (関西大学環境都市工学部エネルギー環境・化学工学科)
「吸着誘起カチオン移動型ゲート吸着による省エネルギーCO2回収」
平栗ひらくり 健二けんじ (東京電機大学工学部電気電子工学科)
「極薄DLC膜の層間絶縁による超高効率アモルファスモータの創出」
藪下やぶした 瑞みず帆ほ (東北大学大学院工学研究科)
「常圧CO2を原料とする脂肪族アミンのN-メチル化反応系の開発」
山田やまだ 泰弘やすひろ (千葉大学大学院工学研究院)
「超低温CO2回収用革新的炭素材料Viciazitesの高性能化技術の確立」
吉見よしみ 泰やす治はる (福井大学学術研究院工学系部門)
「使用済みPETボトルを炭素源として利用できる光反応経由の機能性有機分子合成」
渡部わたなべ 弘ひろ達たつ (立命館大学理工学部機械工学科)
「メタン熱分解に適した触媒構造の解明と副生炭素のDCFCへの活用」

2.アジア歴史研究助成 12件

アジア歴史研究助成は、アジア全域を研究対象地域とし、各地域の政治、経済、社会、文化等の歴史的経緯を踏まえながら、未来を見据えて考察することで、日本が「21世紀アジアと共存共栄するための日本の産業と文化のVision構築に資する」研究を助成対象として2005年度から続けています。

今年度は84大学等から123件(国公立40校64件、私立44校59件)の応募があり、アジア歴史研究助成審査委員会での厳正な審査の結果、次の12件を助成研究として選定しました。

岩元いわもと 恕ひろ文ふみ (九州大学大学院人文科学研究院)
「オスマン帝国のユダヤ人とシオニズム:政治的団結か文化的再生か」
上田うえだ 新也しんや (広島大学大学院人間社会科学研究科)
「村落文書を活用した19世紀ベトナムの家族形態の研究」
神本かみもと 秀しゅう爾じ (久留米大学文学部)
「日本・フィリピンにおけるジャマイカ音楽の受容と相互連帯」
新免しんめん 康やすし (中央大学文学部)
「近現代新疆ウイグル地域における生活空間・生活文化の変容:画像・映像資料による通時的分析」
砂本すなもと 文彦ふみひこ (神奈川大学国際日本学部歴史民俗学科)
「韓国における植民地遺構の遺産化と日韓の相互作用」
園田そのだ 節子せつこ (立命館大学国際関係学部・国際関係研究科)
「20世紀前半中国におけるディアスポラ知識人の言論・情報活動」
高柳たかやなぎ 峻とし秀ひで (愛知県立大学外国語学部中国学科)
「冷戦期台湾における日本研究の再編」
田原たはら 史起ふみき (東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻)
「中国の「県城」をめぐる歴史社会学的研究:江西省尋烏県を中心に」
土屋つちや 洋ひろし (名古屋大学大学院人文学研究科)
「戦後華語圏の歴史教科書ネットワークを通じた歴史認識の交流と摩擦」
中村なかむら 翼つばさ (京都教育大学教育学部)
「海禁体制下における東アジア交易の規模推計(1370-1550年)」
ボルジギン・フスレ (昭和女子大学大学院生活機構研究科)
「新発見のモンゴル公文書館資料に基づく日本人モンゴル抑留史の再構築」
山本やまもと 真しん (筑波大学人文社会系)
「台湾客家村落における文化・景観の保全と地域自治組織に関する歴史社会学的研究」

「(公財)JFE21世紀財団」概要

・名称: 公益財団法人JFE21世紀財団
・沿革: 1990年12月 川鉄21世紀財団設立(旧川崎製鉄(株)が、創立40周年を記念して設立)
2003年 4月 JFE21世紀財団に改称
2012年 4月 公益財団法人へ移行
・総資産: 27億54百万円(2026年3月末)
・公益目的事業 (2026年度公益会計事業費予算:126百万円)
  1. 大学研究助成(技術研究助成、アジア歴史研究助成)および大学教材等出版事業
  2. 文化振興事業

    ①鉄鋼に縁のある地域への貢献(地域イベントへの協賛等)

    ②「海外子女文芸作品コンクール」協賛と優秀作品文集の小中学校への寄贈

・運営/組織(50音順)(2026年9月現在)

理事長 北野嘉久 JFEホールディングス(株) 代表取締役社長
専務理事 田中利弘 JFEホールディングス(株) 代表取締役副社長
理 事 小橋 眞 名古屋大学 副総長
清水 博 日本生命保険(相) 代表取締役会長
鈴木善久 伊藤忠商事(株) 理事
平田好則 大阪大学 名誉教授
古原 忠 物質・材料研究機構 フェロー
前田正史 京都先端科学大学 学長
𠮷田政雄 古河電気工業(株) 名誉顧問
監 事 谷上和範 公認会計士
松尾久光 JFEホールディングス(株) 専務執行役員
評議員 安住和久 北海道大学 名誉教授
柿木厚司 JFEホールディングス(株) 特別顧問
菊池秀明 国際基督教大学 特任教授
須佐匡裕 東京科学大学 特命教授
中島邦彦 九州大学 名誉教授
広瀬政之 JFEスチール(株) 代表取締役社長
明珍幸一 川崎汽船(株) 取締役会長
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