環境経営

基本的な考え方

JFEグループ各社は、環境理念と環境方針に基づき、「地球環境との調和」と「地球環境の向上」を企業活動の中で実現することを目指し、地球環境保全に向けた革新的な技術開発、国際協力を積極的に推進します。


第8次中期経営計画においては、気候変動問題への取り組みをはじめ、循環経済への移行、生物多様性の保全・自然再興への取り組みを重要課題として位置付けています。これらの課題は相互に影響するため、トレードオン・オフを考慮し、統合的に取り組みます。また、JFEグループは、環境課題への対応をリスク低減の取り組みにとどまらず、新たな価値創造と持続的な成長機会の創出につながる重要な経営課題と捉えています。環境負荷低減に資する製品・サービスの提供、GXスチールをはじめとする環境価値を有する製品市場の形成、循環資源の活用拡大などを通じて、社会課題の解決と企業価値向上の両立を目指します。さらに、取り組みの推進にあたっては、投資の実行に際して事業環境や技術動向を踏まえ、資本効率および経済合理性の確保を重視した適切な判断を行っていきます。あわせて、環境に関する情報については透明性の高い開示に努め、ステークホルダーとの建設的な対話を通じて信頼関係の強化を図っていきます。

環境省 「環境・経済・社会の状況と環境政策の展開の方向について」(2023年1月)をもとに加工して作成

環境理念

JFEグループは、地球環境の向上を経営の重要課題と位置付け、環境と調和した事業活動を推進することにより、豊かな社会づくりをめざします。

環境方針

  1. すべての事業活動における環境負荷低減
  2. 技術、製品による貢献
  3. 省資源、省エネルギー事業による貢献
  4. 社会とのコミュニケーションの促進
  5. 国際協力の推進

環境関連の情報開示の方針

環境に関連するリスクと機会は、中長期的に企業の財務および事業活動に重要な影響を及ぼす可能性があります。JFEグループでは、これまでTCFD提言を踏まえた気候関連情報の開示を進めるとともに、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)提言への賛同を表明するなど、気候変動をはじめとする環境課題に関する情報開示の充実に取り組んでいます。これらの国際的な開示フレームワークに沿った情報開示を通じて、投資家、顧客、従業員、地域社会などのステークホルダーの皆様に対し、取り組みの透明性と信頼性の向上を図っています。


また、IFRS財団※が設立した国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)は、TCFDの成果を継承し、財務情報と非財務情報を統合的に開示するための国際基準を策定しました。日本においても、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)がISSB基準をベースとした情報開示基準を策定し、2025年3月に公表されています。JFEグループでは、2028年3月期からの適用に向けて準備を進めています。JFEグループでは今後も国際的な開示基準との整合を図りながら、環境に関する情報開示の高度化を進めていきます。

  • ※国際会計基準(IFRS)の策定を担う民間の非営利団体

JFEホールディングスは、2019年5月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言、2025年3月にTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)提言の趣旨に対する賛同を表明しています。

TCFD対照表は以下をご参照ください。

ガバナンス

JFEグループは、「グループサステナビリティ会議」のもと、JFEホールディングス社長を議長とする「グループ環境委員会」を設置し、グループ全体の環境課題への対応を推進しています。環境関連の重要課題について戦略的観点から議論および審議を行う場としては、「グループ経営戦略会議」および「経営会議」が位置付けられており、気候変動をはじめとする環境課題の目標設定や環境関連の投資の意思決定等を適宜行っています。一方、「グループ環境委員会」では、環境関連のKPIの達成状況や各種取り組みの進捗、ならびに国内外の政策動向や事業環境の変化に関する情報を共有・管理する場として機能しており、年に2回開催され、グループ全体の環境パフォーマンスの向上および課題への対応強化を図っています。上記の内容については年に2回以上取締役会へ報告されており、これらの議論を通じて、監督機能を果たしています。


さらに、各事業会社・グループ会社においても環境関連の専門委員会を設置し、事業特性に応じた環境管理活動を自主的に推進することで、グループ一体となった環境マネジメント体制を構築しています。


詳細は以下をご参照ください。

環境関連のガバナンス体制図

取締役会へ報告、または決議された環境課題に関する事案の例

  • マテリアルな項目(環境)におけるKPIの目標および実績報告
  • TCFD提言に沿った情報開示(シナリオ分析、財務影響など)
  • 「 JFEグループ環境経営ビジョン2050」の策定
  • 気候変動に関する指標の役員報酬への導入について
  • 第8次中期経営計画におけるGHG排出削減目標および削減貢献目標の策定
  • GHG排出削減に係る設備投資の意思決定(革新電気炉の導入等)
  • SSBJ対応に向けた取り組み状況
  • CDP等を通じた環境関連の情報開示に対する取り組み状況
  • 循環経済への移行および生物多様性の保全・自然再興の取り組み状況

リスク管理

JFEホールディングスは持株会社として、「内部統制体制構築の基本方針」に基づきグループの包括的なリスク管理を担っています。


環境関連のリスクと機会については、気候変動をはじめとする重要課題を対象に、シナリオ分析等の手法を活用して、企業レベルでの特定・評価・見直しを継続的に行っています。これらの分析結果は、前述のガバナンス体制に基づき適切に報告されています。事業に影響を及ぼす重要な要因を選定し、それらがもたらす影響を詳細に分析することにより、中期経営計画をはじめとする事業戦略の策定に活用しています。


加えて、各事業会社においては、環境マネジメントシステムの運用や日常的な環境管理活動、教育を通じてリスクの把握および低減に取り組んでおり、これらの情報は、JFEホールディングスに集約されます。これによりJFEグループ全体として、統合的な環境リスク管理体制を構築しています。


リスクのモニタリング方法

JFEグループでは、「グループ環境委員会」、「グループ経営戦略会議」および「経営会議」において、環境に関連するリスクと機会について、継続的なモニタリングを実施しています。モニタリング方法としては、シナリオ分析や各種KPIの進捗管理、事業環境や規制動向の変化の把握を通じて、リスクと機会の変化を定期的に検証しています。


これらのモニタリング結果を踏まえ、必要に応じて対応方針や対策の見直しを行い、リスクの低減および機会の最大化を図っています。特に重要な事項については、ガバナンス体制に基づき経営層へ適時に報告され、経営判断に反映されています。また、グループ環境委員会では、リスクに関する情報の集約と管理体制の強化を図るとともに、リスクの発生頻度や影響の低減に努めています。加えて、気候関連の機会を最大限に活用する取り組みも推進しています。これらの取り組みは年に2回以上取締役会へ報告され、監督されています。


また、各事業会社においても、環境管理活動を通じて把握した課題に対し、改善施策を継続的に実施するとともに、その効果を検証することで、環境リスクへの対応力の強化を図っています。

モニタリングをもとにした対策

  1. グループとしての方針審議
  2. 方針の浸透状況の監督
  3. 議題や発生した問題への対処事例などの情報共有