ニュースリリース
JFEホールディングス株式会社
「DX注目企業2023」への選定について
当社は、5月31日に経済産業省、東京証券取引所及び独立行政法人情報処理推進機構が共同で選定した「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)2023」において、DXを積極的に推進する企業として、「DX注目企業2023」に選定されました。 2015年より開始された当選定プログラムは、デジタル技術を前提として、ビジネスモデル等を抜本的に変革し、新たな成長・競争力強化につなげていくDXに取り組む企業を、DX銘柄として選定しているものです。
当社は、長年に渡り多様な事業を展開しており、世界でもトップレベルの膨大な操業データを保有しています。価値創造の源泉であるそれらのデータと、最先端のAI,IoT,データサイエンス等の技術を組み合わせることにより、製鉄所やバイオマス発電所等の生産性向上や安定生産を実現することが可能となりました。また、DX推進に向けた拠点整備や人材育成体系整備などの取り組みは先進的なものであると評価されています。
JFEグループは、DX戦略を重要な経営戦略の一つと位置付けており、引き続き「革新的な生産性向上」に加え「既存ビジネスの変革」「新規ビジネスの創出」に挑戦することを通じて、外部への新たな付加価値の提供を実現して参ります。そして、『常に世界最高の技術をもって社会に貢献します』という企業理念に基づき、中長期的な持続的成長と企業価値の向上に取り組んで参ります。
今回、当社が同銘柄に選定された、代表的な取り組みは以下の通りです。
【鉄鋼事業】:サイバーフィジカルシステム(CPS)を活用した製鉄所の高炉操業の自動化と労働環境・地球環境への貢献
当社で開発し、導入を進めているサイバーフィジカルシステム(CPS)とは、デジタル空間に高度な仮想プロセス(サイバー)を再現し、実際の製造プロセス(フィジカル)から収集したセンサデータを入力とする精緻なデジタルツインにより、プロセスの状態可視化・予測、リモート運転・自動化、仮想実験を可能にする技術です。 CPSを活用して、高炉の8~12時間後の状態を予測することでAIによる最適操業を実現し、定常時の操業を自動化しました。安定操業による働き方改革、技術継承、さらにはCO2削減にもつながっています。
【エンジニアリング事業】:既存ビジネスの変革と新規ビジネスの創出
・ボイラ発電プラントDXサービスパッケージ 「RODAS」 (2022年度省エネ大賞 製品・ビジネスモデル部門 最高位 経済産業大臣賞 受賞) 「RODAS」は、バイオマス発電所など、ボイラ発電プラントに向けて開発したビッグデータ活用技術をパッケージ化したもので、プラント業界におけるAIやクラウドを駆使した総合的なDXサービスの提供は、世界的に先駆けとなる取り組みです。 国内外プラントの遠隔操業・保守の統括拠点であるグローバルリモートセンターやデータ解析プラットフォーム(Plaʼcello®)の機能を活かし、バイオマス発電プラントの最適運用に寄与するサービスです。
【商社事業】:ビジネスの変革と新たな価値の創出
・遠隔監視システム「SDxV(エス・ディー・エックス・ブイ)」 「SDxV(エス・ディー・エックス・ブイ)」は、製鉄所などのプラント情報(温度や圧力等)や監視カメラの映像を統合し、一元管理できる遠隔監視システムです。SDxVの導入により、設備・プラント現場の一元可視化のほか、映像AIによる異常検知や異常履歴を用いた予兆保全も可能になります。
【関連URL】
〇鉄鋼事業
・DXによる高炉操業の自動化(CPS化)(2022年 JFEスチール社長賞)
・製造拠点初の基幹システムオープン環境への完全移行~仙台製造所におけるDX推進~
〇エンジニアリング事業
・「RODAS」 2022年度「省エネ大賞 経済産業大臣賞」受賞
〇商社事業