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汚染防止

基本的な考え方

JFEグループにとって、地域社会の皆様はもとより、地球環境・社会との共存・共栄を事業継続のための重要な経営課題と位置付けており、大気・水環境への汚染物質排出抑制、環境保全設備への積極的な投資や内部統制・環境教育の充実などに継続的に取り組んでいます。また、保有する環境保全技術を途上国を中心に移転・普及させることで、地球規模での汚染の防止に貢献していきます。

体制

JFEグループは、事業活動で発生する環境負荷物質を低減するとともに、大気、水資源等の環境を汚染しないための取り組みを行い、グループ一体で管理しています。事業会社ごとの専門委員会での管理・監督に加えて、「グループサステナビリティ会議」のもとJFEホールディングス社長を議長とする「グループ環境委員会」において、事業会社の汚染防止に関する法令遵守の状況やリスク管理、対策などの環境管理活動の報告が行われ、グループ横断での討議、監督、指導を行っています。

目標と実績

JFEグループは、汚染防止を製造業にとって重要な環境課題と認識し、日本鉄鋼連盟の策定した自主行動計画に基づき、製鉄プロセス等で発生する大気汚染物質を中心に低排出レベルを達成・維持する高い目標を設定して、環境汚染の防止に取り組んでいます。2020年度までCSR重要課題としてKPIを設定し、毎年安定して目標を達成し、取り組みを確立してきました。引き続き、以下の高い目標を設定し、汚染物質の低排出レベルの維持、環境の汚染防止を図っていきます。

2022年度の目標と実績および2023年度の目標

事業会社 2022年度の目標 2022年度の実績・取り組み 2023年度の目標
JFEスチール NOx、SOx排出量の低排出レベル維持に向けた取り組み推進 NOx、SOx排出量の低排出レベル維持に向けた取り組み継続 NOx、SOx排出量の低排出レベル維持に向けた取り組み推進
VOC排出量:2000年比30%減(1,078t以下) VOC排出量:2000年比67%減(513t) VOC排出量:2000年比30%減(1,078t以下)
ベンゼン排出量:1999年比80%減(46t以下) ベンゼン排出量:1999年比93%減(17t) ベンゼン排出量:1999年比80%減(46t以下)
ジクロロメタン排出量:1999年比40%減(46t以下) ジクロロメタン排出量:1999年比68%減(25t) ジクロロメタン排出量:1999年比40%減(46t以下)
JFEエンジニアリング NOx、SOx排出量の低排出レベル維持に向けた取り組み推進 年間総量規制相当値を大幅に下回ったことから、低排出レベルは維持できている

NOx:126.6Nm3(18,000Nm3

SOx:41.6Nm3(100Nm3

NOx、SOx排出量の低排出レベル維持に向けた取り組み推進

取り組み

大気への排出抑制

JFEスチール

JFEスチールでは、硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)の主要排出源である焼結工場への脱硫・脱硝装置の設置をはじめ、加熱炉への低NOxバーナ導入、低硫黄燃料などへの転換を進めています。大気汚染防止法で定められた総量規制基準よりも厳しい内容を含む協定を各地域の行政と締結しています。協定よりも排出量をさらに低位に抑制すべく、継続して排出抑制に取り組んでいます。また、構内清掃の強化、原料ヤードへの散水設備・防風フェンスの設置、集塵機の増強・能力向上などにより、粉塵飛散の抑制を推進しています。

SOx排出量推移

SOx排出量推移

集計範囲:JFEスチールの国内連結子会社10社

NOx排出量推移

NOx排出量推移

集計範囲:JFEスチールの国内連結子会社11社

JFEエンジニアリング

JFEエンジニアリングでは、大気汚染防止法や関連する地方条例にしたがい、横浜本社(鶴見製作所を含む)と津製作所における、ばい煙発生施設によるNOx、SOx排出量が、年間総量規制相当値(NOx:18,000Nm3、SOx:100Nm3)に対して十分低いレベルを維持するべく適正な管理を実施しています。また、建設工事現場においてはNOx・PM法およびオフロード法(特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律)に適合した建設機械、工事連絡車を使用して環境の保全を行っています。

水資源の汚染防止

JFEスチール

製鉄プロセスで使用した水を公共用水域へ排水する場合、徹底した浄化処理により環境負荷低減を行っています。水質汚濁防止法で定められた排水基準よりも厳しい内容を含む協定を各地域の行政と締結していますが、継続的に協定を達成するために、より厳しい自主管理基準を定めて水質改善に取り組んでいます。2022年度の排水における水質の指標であるCOD(化学的酸素要求量)は2.8トン/日でした。

COD推移

COD推移

集計範囲:JFEスチールの国内連結子会社10社

JFEエンジニアリング

JFEエンジニアリング横浜本社(鶴見製作所を含む)および津製作所からの排水は、公共用水域もしくは公共下水道に排水されています。それぞれの排水は、窒素、リン、CODなどを定期的に測定し、水質汚濁防止法および下水道法にしたがって適正に管理しています。

公共用水域への排水におけるCODの推移

公共用水域への排水におけるCODの推移

年間の最大値を報告しています。

化学物質の管理・排出抑制

JFEスチール

JFEスチールは、化学物質の自主的な削減を進め、環境負荷低減に取り組んでいます。PRTR制度(化学物質排出移動量届出制度)の届出物質については、法令にしたがって排出・移動量を報告しています。2022年度の大気・公共用水域への化学物質排出量は366トンです。

PRTR届出物質の排出量・移動量推移

PRTR届出物質の排出量・移動量推移

集計範囲:JFEスチールの国内連結子会社15社

日本鉄鋼連盟の策定したVOC排出量削減に向けた自主行動計画(2010年度に2000年度比30%減)をもとに、排出量1,078トン以下を目標と定めて削減に取り組んできました。その結果、2010年度に目標の30%を大幅に上回る削減を達成し、その後も50%を超える削減を継続しています。今後も排出量1,078トン以下を維持するとともに、排出量が増加しないように継続的に取り組んでいきます。

また、ベンゼン、ジクロロメタンに関しても低排出量となっていますが、今後もベンゼンおよびジクロロメタンは目標を設定し、低水準を維持していきます。

VOC排出量推移

VOC排出量推移
JFEエンジニアリング

JFEエンジニアリングの製造拠点(鶴見・津)において、PRTR制度(化学物質排出移動量届出制度)の対象となる化学物質の主要なものは、製品の塗装に使用されるキシレンなどの有機溶剤や溶接時に発生するマンガンおよびその化合物などです。これらの化学物質は、法令にしたがって排出・移動量を報告しています。

PRTR届出物質の排出量・移動量推移

PRTR届出物質の排出量・移動量推移

集計範囲:JFEエンジニアリングの国内連結子会社4社

PRTR関連の定量データは以下をご参照ください。

環境データ

JFEグループにおけるPCB廃棄物の適正管理

PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物は、各事業所において適正に保管・管理しています。高濃度PCB廃棄物については、中間貯蔵・環境安全事業(株)(JESCO)の計画にしたがって処理を進めています。J&T環境(株)の横浜エコクリーンでは、 微量PCB汚染絶縁油の処理を行っており、JFEグループ内外の微量PCB絶縁油の削減にも貢献しています。