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経営上の重要課題(マテリアリティ)

重要課題への取り組み

JFEグループは、さまざまなステークホルダーのニーズに対し、グループの資本をどのように投入すれば、社会に対するマイナスの影響を最小化し、当社グループならではの社会的価値創造の最大化につながるのかという観点から、重要課題の特定とKPIの設定による課題への取り組みを推進してきました。2016年には、グループ事業特性を踏まえた「社会からの期待事項」として35項目のCSR関連課題を網羅的に抽出し、①ステークホルダーからの期待度、②事業との関連性(社会への影響度)の両軸から優先順位付けを行うことにより、CSR重要課題(5分野・13項目)を特定しました。

2021年度には、第7次中期経営計画の策定において、「環境的・社会的持続性(社会課題解決への貢献)」を確かなものとし、「経済的持続性(安定した収益力)」を確立することが、JFEグループの持続的な発展のために重要であると認識し、これまでのCSR重要課題に、経済面の重要課題を加えて再編し、「経営上の重要課題」を特定しました。グループ一体となって経営上の重要課題に取り組み、「常に世界最高の技術をもって社会に貢献します。」という企業理念を実践していきます。

経営上の重要課題の特定プロセス

JFEグループでは、2016年にCSR重要課題(5分野・13項目)を特定し、取り組みを推進してきました。

2020年度までのCSR重要課題の特定については以下をご参照ください。

CSR重要課題(CSR報告書2020)

2021年度に、以下のプロセスにより、経営上の重要課題を特定しました。

STEP1既存CSR重要課題の再評価

2016年に特定したCSR重要課題について、これまでのKPIの達成状況、ステークホルダーからの期待度、現在の事業との関連性の観点から重要度を再評価しました。

STEP2経済的な重要課題の設定

各事業会社との議論を通じ、第7次中期経営計画の主要な取り組みをJFEグループのビジネスモデルにおける競争優位の源泉と関連付けて分類し、グループ全体の経済的持続性の実現に必要な経済面の関連課題を設定しました。

競争優位の源泉
鉄鋼・商社事業:「生産」、「販売」、「技術開発」
エンジニアリング事業:「設計・調達・建設」、「販売」、「技術開発」

STEP3重要課題の候補案20項目を抽出

再評価した既存のCSR重要課題に、経済面を含む関連課題を加え、当社グループの課題としての妥当性をグループ経営戦略会議で議論し、20項目の重要課題の候補案を抽出しました。

重要課題の候補案20項目

  • 2050年カーボンニュートラルの実現
  • 環境対応型事業と商品の提供
  • 大気環境の保全
  • 資源循環の促進
  • 労働災害の防止
  • 社員とその家族の健康確保
  • ダイバーシティ&インクルージョン
  • 人材育成の推進
  • 働き方改革
  • 生産・EPCの高効率化とコスト競争力向上
  • 商品・サービスの安定供給
  • 品質確保
  • 商品・技術の付加価値向上
  • 販売力の強化
  • お客様ニーズへの対応
  • 成長事業の基盤構築と拡大
  • 最先端技術の開発
  • 財務健全性の確保
  • 企業倫理の徹底と法令遵守
  • 事業に関わる一人ひとりの人権尊重
STEP4経営上の最も重要な課題13項目を特定

グループ経営戦略会議および取締役会において重要課題の候補案20項目について審議し、その中から現在JFEグループにとって最も重要な課題を選定することで、経営上の重要課題13項目を特定しました。

  • JFEグループのCO2排出量削減
  • 社会全体のCO2削減への貢献
  • 労働災害の防止
  • 社員とその家族の健康確保
  • ダイバーシティ&インクルージョン
  • 人材育成の推進
  • 働きがいのある職場の実現
  • 生産・エンジニアリングの高効率化とコスト競争力向上
  • 商品・サービスの品質向上と安定供給
  • 高い技術力を活かした商品・サービスの付加価値向上による事業拡大
  • 持続的成長を実現するための販売戦略
  • 企業倫理の徹底と法令遵守
  • サプライチェーンにおける人権尊重

持続可能な開発目標(SDGs)への貢献

持続可能な開発目標(SDGs)

2015年9月に国連サミットで、持続可能な発展のために世界共通で取り組む17のゴール「持続可能な開発目標(SDGs)」が設定されました。グローバル社会の要請に対し、JFEグループは事業活動における経営上の重要課題への取り組みを通じてSDGsへの貢献を目指します。

企業理念 常に世界最高の技術をもって社会に貢献します。

経営上の重要課題に対するKPI

2022年度の実績評価および2023年度のKPI設定

2021年度に特定した経営上の重要課題に対して、2022年度のKPIの実績を評価するとともに、その評価結果や第三者の意見も踏まえて2023年度のKPIを設定しました。2022年度の実績および2023年度のKPIは、各事業会社の経営会議等での議論の後、グループ経営戦略会議および取締役会における審議を経て確定しました。今後もグループ一体となって、事業会社の特性や実態を反映したKPIを設定して、PDCAを円滑に回し、取り組みを進めていきます。

経営上の重要課題に対する2022年度のKPI実績と2023年度のKPI

KPIの達成によるROEの向上

各重要課題に設定したKPIと財務目標は、密接に結びついています。各課題に対するKPIを達成することが、さまざまな改善ドライバーに影響を与え、財務目標(ROE10%以上)の達成にもつながり、中長期的な企業価値向上に結び付きます。このような課題への取り組みと財務目標とのつながりに関して、事業会社や現場レベルでの共有を深め、より実効性の高い取り組みへとつなげていきます。

KPI関連要素と財務目標とのつながり

KPI関連要素と財務目標とのつながり